巻十一第十九話 光明皇后が法華寺を尼寺とした話(欠話)

巻十一(全)

巻11第19話 光明皇后建法華寺為尼寺語 第十九(欠文)

【解説】 草野真一 光明皇后はさまざまな芸能・映画・ドラマ・マンガなどに描かれた人物である。もっとも有名なものは千人の病者の垢を洗い落とすことを発願した話だろう。最後の千人目に重症の癩病患者が現れ、皇后に膿を口で吸い出すよう要望し、彼女がその通りにすると、病人は正体を現し阿閦如来となったと伝えられている。

歌川国芳『木曽街道六十九次』「赤坂 光明皇后」。中山道赤坂(あかさか)宿と垢(あか)を落とす光明皇后とをかけた洒落絵で、身体から後光を発する病人が阿閦如来であることを示している。

法華寺は国分尼寺として創設された。本尊である十一面観音像は「天竺(インド)の仏師が光明皇后を模してつくった」という伝説がある。

法華寺本堂

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