巻十四

巻十四第七話 立山の地獄で女に出会った話

巻14第7話 修行僧至越中立山会小女語 第七 今は昔、越中の国(富山県)に、立山という山がありました。昔から「かの山に地獄あり」と言い伝えられています(地獄谷)。 そこは、はるかに広がった高原です。その谷には、百千の湯が、深...
巻二十四

巻二十四第四十六話 荒れ果てた河原院で詠んだ歌

巻24第46話 於河原院歌読共来読和歌語 第四十六 今は昔、河原院(かわらのいん)には、宇多法皇が住んでおられましたが、崩御されたのちには、住む人もなく、院の中は荒れるにまかせていました。 紀貫之(きのつらゆき)が土佐国から上京し、ここ...
巻十六

巻十六第一話 老翁となった観音が川を渡してくれた話

巻16第1話 僧行善依観音助従震旦帰来語 第一 今は昔、推古天皇の御代に行善という僧がありました。俗姓は堅部氏、仏法を習い伝えるために高麗国(高句麗)に派遣されました。 行善が高麗国に入ったときは、他国に敗れるときでした。国の民はみな王...
第十

巻十第一話 始皇帝の死と秦の滅亡(始皇帝と秦②)

(①より続く) 巻10第1話 秦始皇在咸陽宮政世語 第一 始皇帝は喜んで帰りましたが、天の責めをこうむったのでしょうか。途中、重い病を受けました。始皇帝は二世(胡亥)と大臣の趙高という人を呼び寄せて、ひそかに語りました。 「私は重病に...
第十

巻十第一話 偉大なる帝(始皇帝と秦①)

巻10第1話 秦始皇在咸陽宮政世語 第一 今は昔、震旦(中国)の秦の時代、始という皇帝がありました。賢い智恵と勇猛な心をもって政治をおこない、国内に随わぬ者はありませんでした。少しでも意見が異なる者があった場合には、その首を切り、手足を落...
巻十三

巻十三第一話 深山で聖人と異形を見た話

巻13第1話 修行僧義睿値大峰持経仙語 第一 今は昔、仏の道を修行する僧がありました。名を義睿(ぎえい)といいます。多くの山を廻り、海を渡り、さまざまな国々に行き、所々の霊験に参りました。 熊野に詣で、大峰山を通って、金峰山に出ましたが...
巻九

巻九第一話 子を埋めようとして黄金の釜を掘り当てた話

巻9第1話 震旦郭巨孝老母得黄金釜語 第一 今は昔、震旦の後漢の時代、河内(河南省沁陽)というところに、郭巨という人がありました。父はすでに亡くなっていましたが、母は生きて在りました。 郭巨は母をとても大切に養っていましたが、貧しく、常...
巻十四

巻十四第六話 経の書写を願った二匹の猿の話

巻14第6話 越後国乙寺僧為猿写法花語 第六 今は昔、越後の国三島の郡(新潟県長岡市)に、乙寺という寺がありました。その寺にひとりの其の寺に一人の僧が住み、昼夜に法華経を読誦することを仕事とし、ほかのことはしませんでした。 あるとき、同...
巻二十六

巻二十六第九話 巨大ムカデと大蛇が戦う話

巻26第9話 加賀国諍蛇蜈島行人助蛇住島語 第九 今は昔、加賀国(石川県南部)の下衆(身分の低い者)が七人、徒党を組んで常に海に出ていました。釣りを好んで業として、七人がひとつの船に乗りこんで漁に出て、長いこと過ごしていました。この者たち...
巻二十四

巻二十四第五十五話 大隅の郡司が歌を詠んで許された話

巻24第55話 大隅国郡司読和歌語 第五十五 今は昔、大隅(鹿児島県)の守␣(欠字。「拾遺集」によると桜島忠信が該当。以後忠信とする。)という人がいました。任国に下って政務を執り行っていたが、郡司※1に職務怠慢の行為があったので、...
巻六(全)

巻六第四十八話 経を聞き長命を得た少年の話

巻6第48話 震旦童児聞寿命経延命語 第四十八 今は昔、震旦(中国)の唐の玄宗の代、開元の末(開元は713~741)に、ひとりの相師(占い師)がありました。まるで掌を指すように、人の命の長短を言い当てました。 ある日、相師は資聖寺(浙江...
巻二十四

巻二十四第五十二話 大江匡衡、和琴を詠む

巻24第52話 大江匡衡和琴読和歌語 今は昔、式部大夫(しきぶのたいふ・式部省の次官)大江匡衡(おおえのまさひら)という人がいました。 まだ学生(がくしょう)であったころ、風雅の才はあったのですが、のっぽで怒り肩をしており、...
巻六(全)

巻六第四十七話 君はそのうち死ぬだろうと言われた人の話

巻6第47話 震旦張李通書写薬師経延命語 第四十七 今は昔、震旦(中国)の唐の時代、張李通という人がありました。二十七歳になったとき、相師(占い師)にいわれました。 「君の命はとても短い。三十一を越すことはない」 李通はこれを聞いて、...
巻十九

巻十九第九話② 若君の死(出家した侍②)

(①より続く) 巻19第9話 依小児破硯侍出家語 第九 若君が乳母の家に行き着いて見ると、とても荒れた狭い小宅でした。感じたことのない心地で、おそろしく心細くすごしました。夕暮れ、若君は心苦しげな様子で、独り言に詠みました。 こころか...
巻十九

巻十九第九話① 追い出された若君(出家した侍①)

巻19第9話 依小児破硯侍出家語 第九 今は昔、村上天皇の御代、小一条院の左大臣という人がありました。名を師尹(藤原師尹)といいます。貞信公(藤原忠平)という関白の五男でした。深く愛し大事にしている娘が一人ありました。姿は美しく、心のきれ...
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