巻一(全)

巻一第三十五話 伎楽で仏を供養した人たちの話

巻1第35話 舎衛城人以伎巻1第35話 舎衛城人以伎楽供養仏語 第卅五 今は昔、天竺の舎衛城(しゃえじょう、コーサラ国)に、着飾って伎楽をうたい、城を出て舞い踊る人たちがありました。 あるとき、仏が多くの弟子をつれて、乞食(托鉢)して城...
巻四(全)

巻四第二十七話 清弁が真っ暗な毒蛇の窟に入った話

今昔物語集 巻四 護法清弁二菩薩空有諍語 第廿七 今は昔、天竺の摩訶陀(まがだ)国に、護法菩薩という聖人がありました。世親菩薩の弟子です。教法をひろめ、智恵甚深なることで、人に勝っていました。その門徒も多くありました。 同じころ、清弁菩薩と...
巻四(全)

巻四第二十六話 無着の神通力が世親を改心させた話

今昔物語集 巻4第26話 無着世親二菩薩伝法語 第廿六 今は昔、仏滅後九百年のころ、中天竺の阿輸遮国というところに、無着菩薩という聖人がいらっしゃいました。智恵甚深、弘誓広大でした。夜は兜率天に昇って弥勒の御許で大乗の法を学び、昼は閻浮堤(...
巻一(全)

巻一第三十四話 乳を供養した牛の親子の話

巻1第34話 長者家牛乳供養仏語 第卅四 今は昔、天竺に一人の長者がありました。貪欲邪見、人に物を施す心がまったくありませんでした。年齢は九十余歳を迎え、死が近づいていました。 仏は慈悲の心から、彼を教化するために、三年門に立ちました。...
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サイトへの広告掲載(アフィリエイト)について

サイトでカネ儲けは違うだろう 2020年6月よりサイトへの広告掲載をはじめました。 いささかITには詳しいほうだという自負がありますから、当然のこと、この手は知っていました。 しかし、つい最近まで、サイトへの広告掲載はしませんでした。...
巻二十四

巻二十四第十九話 播磨国の陰陽師・智徳法師のこと

巻24第19話 播磨国陰陽師智徳法師語 今は昔、播磨国(はりまのくに・現在の兵庫県南西部)の□□郡に陰陽師のことをする法師がいました。 名を智徳(ちとく)といいます。 長年、その国に住んで、この道を行っていましたが、この法師は陰陽道に...
巻二十四

巻二十四第十八話 陰陽の術で人を殺す話

巻24第18話 以陰陽術殺人語 第十八 今は昔、主計頭(かずえのかみ)※1で、小槻糸平(おつきのいとひら)という者がおりました。その子に算の先生(さんのせんじょう)と呼ばれている男がおりました。名を茂助(もちすけ)と言いました。主計頭忠臣...
巻二十(全)

巻二十第十六話 あの世で死んだ妻と父に会った話

巻20第16話 豊前国膳広国行冥途帰来語 第十六 今は昔、文武天皇の御代に、膳広国(かしわでのひろくに)という人がありました。豊前の国宮子の郡(福岡県京都郡)の小領(郡の次官)です。妻が先に亡くなり、慶雲二年(705年)九月十五日(旧暦、...
巻五(全)

巻五第十八話 九色の美しい鹿を裏切った話

巻5第18話 身色九色鹿住山出河辺助人語 第十八 今は昔、天竺に山がありました。その山の中に、身の色は九色で、角の色は白い鹿が住んでいました。人は、山にそんな鹿がいるということを語りませんでした。その山のふもとに、大河がありました。一羽の...
巻十七(全)

巻十七第十三話 地蔵に命を助けられた水銀採掘者の話

巻17第13話 伊勢国人依地蔵助存命語 第十三 今は昔、伊勢国飯高の郡(三重県松阪市)に住んでいる男がありました。毎月二十四日(地蔵の縁日)には精進して戒を受け、地蔵菩薩を念じており、これを年来の勤めとしていました。 飯高の郡には、水銀...
巻四(全)

巻四第二十五話 龍樹と提婆の問答

今昔物語集巻4第25話 龍樹提婆二菩薩伝法語 第廿五 今は昔、西天竺に龍樹菩薩という聖人がいらっしゃいました。智恵は無量、慈悲は広大でありました。また、そのころ中天竺に提婆菩薩という方がいらっしゃいました。この人もさとりが深く、法を広めた...
巻二十(全)

巻二十第十五話 牛を殺し地獄に堕ち蘇生した男の話

巻20第15話 摂津国殺牛人依放生力従冥途還語 第十五 今は昔、摂津国の東生の郡(大阪市東成区)撫凹(なくぼ)の村に住む人がありました。家は大いに富み、財豊かでした。 あるとき、その人は神のたたりを負いました。たたりを避けるため、毎年一...
巻二十七(全)

巻二十七第六話 銅の精が人の形になって掘り出された話

巻27第6話 東三条銅精成人形被掘出 第六 今は昔、東三条殿に式部卿宮(重明親王)と申し上げる人がお住まいになられていた時に、南の山に三尺(約90cm)くらいの太った五位が時々歩いていたのを、式部卿宮がご覧になられて不審に思われていました...
巻二十(全)

巻二十第十四話 野干が人に化けて教えを請うた話(欠話)

巻20第14話 野干変人形請僧為講師語 第十四(欠文) 【解説】草野真一 野干(やかん)とは仏典においてはジャッカルを指すことも多かったようだが、日本では狐とされることが多かった。これは日本の話だから、狐のことと思われる。おもしろそ...
巻五(全)

巻五第十七話 神ネズミに導かれた国王の話

巻5第17話 天竺国王依鼠護勝合戦語 第十七 今は昔、天竺に啒遮那国(くっしゃなこく)という小さな国がありました。小国ですが、大いに富み、多くの財を持っていました。天竺はもとより大いに広いですが、食物が乏しく、木の根・草の根を以て食とし、...
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