巻一

巻一第三話③ 死を知った。どう生きるか考えた(釈迦伝06)

巻1第3話 悉達太子在城受楽語 第三 (巻一第三話②より続く) そのころ、ひとりのバラモンの子がありました。名を憂陀夷(うだい)と申します。聡明で智恵に恵まれ、弁舌に長けていました。 王は彼を呼びこう言いました。 「太子は今世に...
巻一

巻一第三話② 老いと病を知る(釈迦伝05)

巻1第3話 悉達太子在城受楽語 第三 (巻一第三話①より続く) あるとき、太子はたくさんの花が咲きほこり、泉が清々しくすずしく流れていると聞いて、「外に出てみよう」と考えました。太子は侍女を遣わし、これを王に願い出ました。 「城に...
巻一

巻一第三話① 王子は女に興味を示さなかった(釈迦伝04) 

巻1第3話 悉達太子在城受楽語 第三 今は昔、浄飯王の子・悉達太子(しっだたいし、シッダールタ王子)は、十七歳になりました。父王は大臣を集め、宣言しました。 「太子はすでに大人になった。后をめとってやろう。誰か、これはという娘を知る...
巻七

巻七第三話 邪教を崇める老母が天界に転生した話

巻7第3話 震旦豫州神母聞般若生天語 第三 今は昔、震旦の予州にひとりの老母がおりました。若い頃から因果の理法を否定する邪見の持ち主で、鬼神を崇める邪教を深く信仰し、仏法には目を向けようともしませんでした。仏法を嫌うあまりに寺や塔には...
巻一

巻一第二話② シッダールタ「目的を達成した人」と名づけられた(釈迦伝03)

巻1第2話 釈迦如来人界生給語 第二 (巻一第二話①より続く) 摩訶那摩(まかなま)という大臣が大王のもとに参り、太子が生まれたことを伝えました。さまざまな希有があったことも申し上げました。 王は驚きつつ園に入りました。一...
巻一

巻一第二話① 花園で生まれた太子の話(釈迦伝02)

今は昔、釈迦如来の母、摩耶夫人は、彼女の父の善覚長者と共に、春のはじめ二月八日に、嵐?尼(ルンビニ)園に無憂樹(ムウジュ)を見に行きました。夫人は園に到着すると、宝の車より降りました。たくさんの美しい瓔珞(ネックレスや腕輪などの装飾品)をつ...
巻五

巻五第十一話 小僧の血が五百の旅人を救った話

巻5第11話 五百人商人通山餓水語 第十一 今は昔、天竺に五百人の商人があり、商用で他国に行く途中にある山を通りました。かれらは一人の小僧(沙弥、しゃみ、年少の僧)を連れていました。 間違った方向に足をすすめ、山深い場所に迷い込...
巻一

巻一第一話 王妃が白象の夢を見て懐妊した話(釈迦伝01)

巻1第1話 釈迦如来人界宿給語 第一 今は昔、釈迦如来がまだ仏になっていないころは、釈迦菩薩といって、兜率天(とそつてん)の内院というところに住んでいました。 「閻浮提(人間界)に生まれよう」と考えはじめたとき、五衰が現れはじめ...
巻四

巻四第三十七話 阿弥陀と呼ばれる魚、島に誰もいなくなる話

巻4第37話 執師子国渚寄大魚語 第卅七 今は昔、天竺の執師子国の西南、目がとどく範囲に、絶海の孤島がありました。500余の家が漁をして生活しており、仏法を知らなかったといいます。 あるとき、島に数千の大魚がやってきました。島の...
巻五

巻五第五話 国王が山へ狩りに行き、鹿母夫人を后にする話

巻5第5話 国王入山狩鹿母夫人為后語 第五 今は昔、インドの波羅奈(はらな)という国の都から遠くない位置に、聖所遊居(しょうしょゆこ)と呼ばれる山がありました。その山には二人の仙人があり、一人は南の岳に、もう一人は北の岳に住んでいました。...