巻十二

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巻十二第三話 維摩会が藤原氏に伝えられた話

巻12第3話 於山階寺行維摩会語 第三 今は昔、山階寺(興福寺の前身)で維摩会を行っていました。大織冠内大臣(藤原鎌足)の御忌日(命日)です。かの大織冠は、 もとの姓を中臣といい、天智天皇の御代に、藤原の姓を給わり、内大臣となりました。命...
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巻十二第二話 老いた妻が手を開けない娘を産んだ話

巻12第2話 遠江国丹生茅上起塔語 第二 今は昔、聖武天皇の御代に、遠江の国磐田の郡(静岡県磐田市)に、丹生の直茅上(にふのあたいちかみ)という人がありました。心を発し、塔を造る願を立てました。しかし、公私ともに忙しく、長くその願をとげる...
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巻十二第一話 塔を壊す雷神を罰した話

巻12第1話 越後国神融聖人縛雷起塔語 第一 今は昔、越後国(新潟県)に聖人がありました。名を神融といいます。世に古志(越、越前・越中・越後のこと)の小大徳(高僧)といわれました。幼少のときから法華経を受持し、昼夜に読み奉っていました。熱...
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巻十二第三十三話 多武峰の増賀聖人の話

巻12第33話 多武峰増賀聖人語 第卅三 今は昔、多武峰(とうのみね、奈良県桜井市)に増賀聖人(そうがしょうにん)という人がいました。 俗姓は□□氏、京の人であります。 生まれてあまりたたない頃、父母が何かの縁があって関東の方に下ること...
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