巻一

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巻一第十三話 仏が長者の家に行った話

巻1第13話 満財長者家仏行給語 第十三 今は昔、天竺に満財長者という人がいました。満財には息子がありました。また、須達(しゅだつ、祇園精舎を寄進した)長者という人がありました。須達には娘がありました。 満財が須達の家に行くと、端厳美麗...
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巻一第十二話 釈迦をワナにかける話

巻1第12話 仏勝蜜外道家行給語 第十二 今は昔、天竺に外道(仏教以外の信仰を持つ者)がありました。名を勝蜜といいます。「仏(釈尊)をなんとかして殺害しよう」と考え、はかりごとをめぐらせました。 「仏をお招きすることにしよう」 「やっ...
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巻一第十一話 食を乞うた釈迦が門前払いされた話

巻1第11話 仏入婆羅門城乞食給語 第十一 今は昔、仏は婆羅門の都に入り、乞食(こつじき、托鉢)しようとしました。そのとき、この都の外道(仏教以外の宗教を奉じる者)が考えました。 「狗曇比丘(ぐどんびく、釈尊)という者がこの町で乞食して...
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巻一第十話 提婆達多が仏をあやめる話

巻1第10話 提婆達多奉諍仏語 第十 今は昔、提婆達多(だいばだった、デーヴァダッタ)という人がありました。釈尊の父方のいとこに当たります。提婆達多は釈尊の父・浄飯王の弟、黒飯王の子です。 提婆達多がいまだ太子だったころ、雁を射ました。...
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巻一第九話 舎利弗の超能力合戦

巻1第9話 舎利弗与外道術競語 第九 今は昔、釈迦如来の弟子・舎利弗(しゃりほつ/シャーリプトラ/サーリプッタ)尊者は、外道(仏教以外の教えを奉ずる者)の子でした。母の胎内にあるうちから智恵があり、母の腹を破って出てこようとしました。母は...
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巻一第八話 サールナート(鹿の園)で説いた(釈迦伝15)

巻1第8話 釈迦為五人比丘説法語 第八 今は昔、釈迦如来は波羅奈国(ばらなこく、ヴァラナシ=ベナレス)に赴き、?陳如(きょうちんにょ)など、5人の比丘が修行しているところに行きました。 5人は如来がやってくるのを見て、語りあ...
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巻一第七話 そして彼はブッダとなった(釈迦伝14)

巻1第7話 菩薩於樹下成道語 第七 今は昔、天魔は種々の方法によって、菩薩の成道(悟りを開くこと)を妨げようとしました。しかし、菩薩は芥子ほども動かされることはありませんでした。端正な天女の形も刀で刺し殺される恐怖も慈悲の力で追いやり、二...
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巻一第六話 魔がおそいかかる(釈迦伝13)

巻1第6話 天魔擬妨菩薩成道語 第六 今は昔、菩薩(やがて悟りを開く人、この場合は釈迦)が菩提樹の下で瞑想しているとき、「過去の諸仏が無上道(悟り)を達成したとき、何に座っていたのだろうか」と考えました。そして、「草の上に座るべきだ」と結...
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巻一第五話③ 死んじまったらおしまいだ(釈迦伝12)

巻1第5話 悉達太子於山苦行語 第五 (巻一第五話②より続く) 太子は迦蘭仙の苦行所に入りました。?陳如(きょうちんにょ、釈尊の最初の弟子となる)ら、5人が修行していた場所です。 太子は尼連禅河(にれんぜんが、ネーランジャラー川)の河...
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巻一第五話② リクツだけじゃダメなんだ(釈迦伝11)

巻1第5話 悉達太子於山苦行語 第五 (巻一第五話①より続く) 太子は阿羅邏(あらら)仙人のもとに参りました。 天人たちが仙人に告げました。 「悉達(しっだ)国の王子が、国を捨て、父王と別れて、無上正真の道を求め、一切衆生の苦を救う...