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巻一第二十五話 財宝を川に流した男の話

巻1第25話 和羅多出家成仏弟子語 第廿五 今は昔、天竺に和羅多(わらた)という人がありました。和羅多の父母はたいへん富裕で、家は財宝に満ちており、不足を感じたことはありませんでした。 和羅多は道心深く、「私は出家して、仏の御弟子となり...
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巻一第二十四話 郁伽長者が五人の妻を捨て出家した話(欠話)

巻1第24話 郁伽長者詣仏所出家語 第廿四(欠文) 【解説】 草野真一 郁伽(ゆが、ウッガ、ウッガハ)長者は在家信者として有名な人であり、たいへんな資産家であった。原始仏典の登場人物だから、実在した人である可能性が高い。商業都市ヴァイ...
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巻一第二十三話② 旅路の果てに道を求めた王の話

巻1第23話 仙道王詣仏所出家語 第廿三 (巻一第二十三話①より続く) 仙道王は影勝王に書状を送りました。 「私はあなたのおかげで真諦(真理)を得ました。願わくは、比丘(僧)に会ってみたいと思っています。わが国に呼んでいただけますでし...
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巻一第二十三話① 仏の絵に怒り、攻め入ろうとした王の話

巻1第23話 仙道王詣仏所出家語 第廿三 今は昔、天竺に都城がふたつありました。それぞれ花子城(けしじょう)、勝音城(しょうおんじょう)といいました。ふたつの都城は、栄えたり衰えたりしました。 あるとき、勝音城の人がみな富んで楽しむこと...
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巻一第二十二話 出家する王子と死後の話

巻1第22話 鞞羅羨王子出家語 第廿二 今は昔、天竺。仏が阿難とともに城に入って、乞食(こつじき、托鉢)しているとき、城中にひとりの王子がおりました。鞞羅羨那(ひらせんな)といいます。多くの美しい侍女とともに高楼で快楽にふけっていましたが...
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巻一第二十一話 出家する王族、奴隷がもっとも重んじられた

巻1第21話 阿那律跋提出家語 第廿一 今は昔、釈迦仏の父・浄飯王(じょうぼんおう)の弟で、斛飯王(こくぼんのう、ドローノーダナ)という人がありました。 斛飯王には二人の子がありました。兄を摩訶男(まかなん、マハーナーマン)、弟を阿那律...
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巻一第二十話 王女の出家(欠話)

巻1第20話 仏耶輸陀羅令出家語 第二十 【解説】草野真一 タイトルだけあって、中身がない。 革袋に酒が入っていない理由について、多くの人が詮索した。千年以上前から! 今でも続いている。 前話が女性出家者第一号となった摩...
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巻一第十九話 はじめて出家した女の話

巻1第19話 仏夷母憍曇弥出家語 第十九 今は昔、憍曇弥(きょうどんみ)という人がいました。釈迦仏の叔母であり、母の摩耶夫人(まやぶにん)の妹にあたる人です。 仏が迦維羅衛国(かいらえこく)にあるとき、憍曇弥は言いました。 「女人も精...
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巻一第十八話② 天国と地獄で美人を見た話

(①より続く) 難陀は「妻のところに帰りたい」という気持ちを捨てきれませんでした。 仏が外出しているすきに出ていこうと考え、扉に近づくと、扉はたちまち閉まり、また別の扉が開きました。開いている扉から出ようとすると、今度はその扉が閉まり、...
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巻一第十八話① 美しい妻を置いて出家した話

巻1第18話 仏教化難陀令出家給語 第十八 今は昔、仏の弟子に難陀(なんだ)という人がいました。出家する以前は、インド中に知れわたるほどの美人を妻としており、その愛欲に執着し、仏法も信ぜず、仏の叱責にもしたがいませんでした。 ある日、仏...