巻五

巻五第六話 王の五百の卵が初めて父母を知る話

巻5第6話 般沙羅王五百卵初知父母語 第六 今は昔、天竺の般沙羅(はんしゃら)国に大王があり、その名を般沙羅王といいました。その后は五百の卵を産みました。大王はそれを見て奇妙に思いました。后もそれを恥ずかしく思い、小さな箱に入れて使いによ...
巻一

巻一第十九話 はじめて出家した女の話

巻1第19話 仏夷母憍曇弥出家語 第十九 今は昔、憍曇弥(きょうどんみ)という人がいました。釈迦仏の叔母であり、母の摩耶夫人(まやぶにん)の妹にあたる人です。 仏が迦維羅衛国(かいらえこく)にあるとき、憍曇弥は言いました。 「女人も精...
巻二十五

巻二十五第二話 西国・藤原純友の乱

巻25第2話 藤原純友依海賊被誅語 今は昔、朱雀天皇の御代に、伊予掾(いよのじょう・現在の愛媛県、その三等官)藤原純友(ふじわらのすみとも)という者がいました。 筑前守(ちくぜんのかみ・現在の福岡県の一部の国司)良範(よしのり)という人...
巻十七

巻十七第五話 夢に地蔵を見た話

巻17第5話 依夢告従泥中掘出地蔵語 第五 今は昔、陸奥(東北地方太平洋岸)の前司(前任の国司)に、平朝臣孝義(たいらのあそんたかよし、朝臣は姓の敬称)という人がありました。その家に仕える人で、字(あざな)を藤二という人がありました。本名...
巻二十五

巻二十五第一話 東国・平将門の乱(その3)

巻25第1話 平将門発謀反被誅語 (その2より続く) ところで、諸国の国司たちはこのことを漏れ聞いて皆、急いで京へ上りました。 新皇は武蔵国・相模国(東京・埼玉・神奈川)などにまで回って行き、国の印鎰(いんやく)を取り上げ、租税労役を...
巻二十五

巻二十五第一話 東国・平将門の乱(その2)

巻25第1話 平将門発謀反被誅語 (その1より続く) このように始終、合戦が行われていましたが、ここに武蔵権守(むさしごんのかみ)興世王(おきよのおう)という者がありました。 これは、将門と心を同じくする者です。 正式に...
巻二十五

巻二十五第一話 東国・平将門の乱(その1)

巻25第1話 平将門発謀反被誅語 今は昔、朱雀院(すざくいん)の御代のとき、東国に平将門(たいらのまさかど)という武人がいました。 これは桓武天皇の子孫の高望親王(たかもちしんのう)と申す方の子にあたる鎮守府将軍(ちんじゅふしょうぐん)...
巻一

巻一第十八話② 天国と地獄で美人を見た話

(①より続く) 難陀は「妻のところに帰りたい」という気持ちを捨てきれませんでした。 仏が外出しているすきに出ていこうと考え、扉に近づくと、扉はたちまち閉まり、また別の扉が開きました。開いている扉から出ようとすると、今度はその扉が閉まり、...
巻一

巻一第十八話① 美しい妻を置いて出家した話

巻1第18話 仏教化難陀令出家給語 第十八 今は昔、仏の弟子に難陀(なんだ)という人がいました。出家する以前は、インド中に知れわたるほどの美人を妻としており、その愛欲に執着し、仏法も信ぜず、仏の叱責にもしたがいませんでした。 ある日、仏...
巻二十

巻二十第六話 憑かれた女に誘惑される話

巻20第6話 仏眼寺仁照阿闍梨房託天狗女来語 第六 今は昔、京の東山は仏眼寺に仁照阿闍梨(あじゃり、高位の僧)という人がありました。とても貴い方でした。 長く寺で修行し、寺を出ることもありませんでしたが、ある日、七条に住む金箔打ちの妻と...