巻七巻七第二十一話 糞を食らう鬼を救った話 巻7第21話 豫州恵果読誦法花経救厠鬼語 第廿一 今は昔、震旦の豫州(よしゅう)に恵果和尚という聖人がいました。広大な慈悲心を持って人々に功徳を与えるさまは、まるで仏のようでした。南京の瓦官寺(がかんじ)という寺に長く住んで、法華経や十地... 2025.03.14巻七
巻十二巻十二第十三話 破壊される仏像の声を聞いた話 巻12第13話 和泉国尽恵寺銅像為盗人被壊語 第十三 今は昔、聖武天皇の御代に、和泉国日根郡(大阪府泉南市など)に、一人の盗人がありました。街道のわきに住んでいて、人を殺し、人の物を盗み取ることを仕事としていました。因果応報を信ぜず、寺に... 2025.03.12巻十二
巻七巻七第二十話 経の二文字だけを忘れる小僧の話 巻7第20話 沙弥読法花経忘二字遂得悟語 第二十 今は昔、震旦の秦郡(南京)の東寺に一人の沙弥(しゃみ、小僧)が住んでいました。姓名は今も分かっていません。その小僧は法華経をはっきりと読誦することが出来ましたが、「薬草喩品」の「靉靆(あい... 2025.03.12巻七
巻三巻三第十八話 聖者が小僧に化けていた話 巻3第18話 駈二人羅漢弟子比丘語 第(十八) 今は昔、天竺(インド)の王城(都)では、三宝(仏法僧)を供養するとき、蘇(チーズのような乳製品)・蜜(はちみつ)がなければ、供養しませんでした。 ある施主が山寺に登り、比丘(僧)を供養しよ... 2025.03.11巻三
巻七巻七第十九話 霊廟で神と語った僧の話 巻7第19話 震旦僧行宿太山廟誦法花経見神語 第十九 今は昔、震旦の隋の大業の時代(605年〜618年)、一人の僧がいました。「仏法を修行しよう」と思ってここかしこと遊行していましたところ、太山(泰山)の霊廟に至りました。 ... 2025.03.11巻七
巻三十一巻三十一第十五話 犬の妻となった女の話 巻31第15話 北山狗人為妻語 第十五 今は昔、京に住む若い男が北山(きたやま・京都の北方の山々の総称)の辺りに遊びに行ったのですが、いつしか陽がとっぷりと暮れてしまいました。 どことも知れぬ野山の中に迷い込んで、道も分からなくなり、帰... 2025.03.05巻三十一
巻七巻七第十八話 経の文字が消えた話 巻7第18話 震旦河東尼読誦法花経改持経文字語 第十八 今は昔、震旦の河東(山西省)という所に誠心誠意仏道を修行する尼がいました。常に心身を清浄に保ち、長年法華経を読誦し続けていました。 あるとき、法華経を書写しようと考え、人に頼んで書... 2025.03.04巻七
巻十九巻十九第二十五話 親でないと語る親に孝養をつくした話 巻19第25話 滝口藤原忠兼敬実父得任語 第廿五 今は昔、□院の天皇の御代、夏ごろ、多くの殿上人が大極殿に涼みに行くことがありました。多くの滝口所の者(警護の武士)がお供につきました。 帰ろうとして、八省院の北の廊を歩んでいると、にわか... 2025.02.26巻十九
巻七巻七第十七話 鬼を捕まえた僧の話 巻7第17話 震旦会稽山弘明転読法花経縛鬼語 第十七 今は昔、震旦の会稽山に一人の僧が住んでいました。名を弘明(ぐみょう)といいます。幼少の頃に出家し、戒律を良く守り、禅定を修めました。かつては山陰雲門寺という寺に住み、昼夜を問わず法華経... 2025.02.26巻七
English1-6 The Demon Attacks (The Life of Gautama Buddha 13) Once upon a time, while the Bodhisattva (the one who would soon attain enlightenment, in this case, Siddharta) was medit... 2025.02.25English
巻七巻七第十六話 霊も神も恐れた僧の話 巻7第16話 震旦定林寺普明転読法花経伏霊語 第十六 今は昔、震旦の定林寺という寺に一人の僧が住んでいました。普明という名で、臨渭の出身です。幼いときに出家して、清い心を保ち、その誓願は弘いものでした。懺悔の行を常に行い、また、寺の外に出... 2025.02.25巻七
巻十二巻十二第十二話 川に埋まっていた薬師仏の話 巻12第12話 修行僧従砂底掘出仏像語 第十二 今は昔、駿河国(静岡県中部)と遠江国(静岡県西部)の堺に川がありました。大井川といいます。その川上に鵜田郷というところがありました。遠江国榛原郡(静岡県島田市)にあります。 大... 2025.02.21巻十二
巻七巻七第十五話 鬼女とまじわり禁を犯した僧の話 巻7第15話 僧為羅刹女被嬈乱依法力存命語 第十五 今は昔、震旦の周辺にある国に一つの山寺がありました。その寺には年若い僧が住んでいて、法華経を読誦することを常としていました。 この僧がある日の夕方、遊行しておりますと、羅刹女に出会いま... 2025.02.21巻七
巻九巻九第十六話 死んだ友の語ったことが真実になった話 巻9第16話 索冑死沈裕夢告可得官期語 第十六 今は昔、震旦に、民部の尚書(戸籍や租税を司る省庁の長官)として、武昌公戴索冑(ぶしょうこうさいさくちゅう)という人がありました。また、舒州の別駕(副官)として、沈裕という人がありました。二人... 2025.02.17巻九
巻七巻七第十四話 土の下から唇と舌が現れた話 巻7第14話 震旦法花持者現脣舌語 第十四 今は昔、震旦の北斉の武成皇帝(解説参照)の御代に、并州の東にある看山という山のふもとで、一人の人が地面を掘っていました。すると一か所、土が淡黄色に見えるところがありました。この人がこれを不審に思... 2025.02.17巻七