巻十七

巻十七第三十七話 母に子を投げ棄てよと命じた行基の話

巻17第37話 行基菩薩教女人悪子給語 第卅七 今は昔、行基菩薩は文殊の化身でいらっしゃいます。 行基菩薩は難波の江に堀(運河)を築き、船着き場で法を説きました。貴賤上下の道俗男女(すべての人。身分の高い者も賤しい者も、出家も在家も、男...
巻二十三

巻二十三第二十二話 相撲人と大蛇の戦い

巻23第22話 相撲人海恒世会蛇試力語 第(廿二) 今は昔、丹後国(たんごのくに・現在の京都府北部)に海恒世(あまのつねよ)という右近衛府の相撲人がいました。 その恒世の住んでいた家のそばに古い川が流れていて、深い淵になって...
巻二十

巻二十第三十一話 母を責めて狂気に死んだ男の話

巻20第31話 大和国人為母依不孝得現報語 第卅一 今は昔、大和国添の上の郡(奈良県奈良市)に住む人がありました。字を瞻保(みやす)と言いました。朝廷につかえる学生(官僚候補生)でした。明け暮れ書物を学んでいましたが、心に智はありませんで...
巻六

巻六第二十三話 薬師仏が妊娠に苦しむ女を救った話

巻6第23話 震旦淄州女依薬師仏助得平産語 第廿三 今は昔、震旦の淄州(山東省淄博市)に一人の女がありました。懐妊してからすでに十二か月が経っていましたが、いまだ産まれませんでした。身体は腫れあがって痛み、かぎりなく苦しみました。声を出し...
巻二

巻二第二十六話 ふたつの国の王子となった人の話

巻2第26話 前生持不殺生戒人生二国王語 第(廿六) 今は昔、天竺に国王がありました。子がありませんでした。仏神に祈請し、子を授かるよう願ううち、后が懐妊しました。月が満ちて、子が生まれました。端厳美麗な男子でした。国王はおおいに喜び、大...
巻三

巻三第六話 牛になった舎利弗の話

巻3第6話 舎利弗慢阿難語 第六 今は昔、天竺にたくさんいらっしゃる仏の御弟子達の中で、舎利弗は智恵が一番の人でした。阿難は有学の位にて智恵が浅い人でした。そのため舎利弗はいつも阿難を侮っておりました。そこで阿難は「どうにかして舎利弗に勝...
巻二十三

巻二十三第二十一話 大学の学生、相撲人を投げ飛ばす

巻23第21話 大学衆試相撲人成村語 第(廿一) 今は昔、陸奥国(むつのくに・東北地方)に真髪成村(まかみのなりむら)という老いた相撲人(すまいびと・相撲取り)がいました。真髪為村(まかみのためむら)の父で、今いる経則(つねのり)の祖父に...
巻十九

巻十九第七話 母の生まれ変わりの鹿を射殺してしまった男の話

巻19第7話 丹後守保昌朝臣郎等射母成鹿出家語 第七 今は昔、藤原の保昌という人がありました。武家ではありませんでしたが、勇猛な心を持ち、弓箭の道に通じていました。丹後(京都府宮津市など)の守として任についている間、朝暮に郎等(家来)や眷...
巻二十

巻二十第三十話 現世で地獄の炎に焼かれた男の話

巻20第30話 和泉国人焼食鳥卵得現報語 第三十 今は昔、和泉の国和泉の郡の痛脚村(大阪府泉大津市)に一人の男がありました。よこしまな心を持ち、因果を知らず、常に鳥の卵を煮焼して食べていました。天平勝宝六年(754年)三月、この男の家に見...
巻十一

巻十一第十四話 藤原鎌足と不比等が興福寺を築いた話

巻11第14話 淡海公始造山階寺語 第十四 今は昔、大織冠(藤原鎌足)がまだ内大臣になられず、なんの役職にも就いていないとき、女帝・皇極天皇の御代のことです。御子は(中大兄皇子、天智天皇)は春宮(皇太子)でいらっしゃいました。二人はともに...
巻六

巻六第二十二話 夢のお告げで妻を得た話

巻6第22話 震旦貧女銭供養薬師像得富語 第廿二 今は昔、震旦の田舎に一人の女がありました。貧しく、寡(やもめ、独身)であり、塵ほどの貯えもありませんでした。ただ、銅の銭が一文あるばかりでした。 女は思いました。「この銭一文で、一生を...
巻二

巻二第二十五話 身を投げても毒をあおっても死ななかった男の話

巻2第25話 波羅奈国大臣願子語 第(廿五) 今は昔、天竺の波羅奈国(ばらなこく、ヴァラナシ)に、一人の大臣がありました。家は大いに富み、財豊かでした。この人には子がありませんでした。このことを昼夜朝暮に歎き悲んでいましたが、子を授かるこ...
巻十七

巻十七第三十六話 女が髪に猪の油をつけていることを見抜いた行基の話

巻17第36話 文殊生行基見女人悪給語 第卅六 今は昔、行基菩薩という聖がありました。五台山に住むといわれる文殊菩薩が、わたしたち衆生を利益するために、行基として生まれなさったのです。 而るに、古京(奈良)の元興寺の村に、法会を開く人があ...
巻二十六

巻二十六第四話 下男の部屋を借り女と会っていて殺されかけた話

巻26第4話 藤原明衡朝臣若時行女許語 第四 今は昔、大学頭(国家公務員養成所の長官)藤原明衡という学者がありました。その人が若いころ、然るべき所に宮仕えしている女房を深い仲になり、こっそり通っていました。 女房の部屋に行って寝るのは都合...
巻二十

巻二十第二十九話 両眼をなくした馬殺しの男の話

巻20第29話 河内国人殺馬得現報語 第廿九 今は昔、河内の国(大阪府)□郡に住む人がありました。名を石別といいます。瓜をつくり、これを売って生計を立てていました。 ある日、馬に瓜を負わせて売りに行こうとして、馬が負う力よりずっと多く、こ...
タイトルとURLをコピーしました