巻三

巻三第七話 小僧が悪竜となり古い竜を殺した話

巻3第7話 新竜伏本竜語 第(七) 今は昔、天竺の大雪山(ヒマラヤ山脈)の頂に池があり、その池に一匹の竜が住んでいました。ある頃一人の羅漢がおり、この竜に招かれ、その供養を受けるために縄床に座ったまま空を飛んで毎日竜の住処にでかけました。...
巻七

巻六第二十五話 阿閦仏を信じ歓喜国に生まれた人の話

巻6第25話 震旦鐫恵造阿閦仏生歓喜国語 第廿五 今は昔、震旦の隋の開皇の代に、鐫恵(せんえ)という僧がありました。出身地はわかりません。一生の間、不退転の位であることを期して、阿?仏の像を図絵すること一千躯、身の丈三尺(約0.9メートル...
巻二十

巻二十第三十二話 飢えた母と報いを受けて死んだ娘の話

巻20第32話 古京女為母依不孝感現報語 第卅二 今は昔、古京の時(都が奈良にあったころ)、一人の女がありました。孝養の心をもたず、母を養いませんでした。 母は寡婦で貧しく食がなく、飯を炊くことができなかったとき、思いました。 「娘の...
巻二十三

巻二十三第二十四話 賊を返り討ちにした姫の話

巻23第24話 相撲人大井光遠妹強力語 第(廿四) 今は昔、甲斐国(かいのくに・現在の山梨県)に大井光遠(おおいのみつとお)という左近衛府方の相撲人がいました。 背丈は低いですが、堅肥りでがっしりしており、力が強く、足さばきもくて、すば...
巻十一

巻十一第十五話 インドから日本へわたった仏像の話(元興寺の由来)

巻11第15話 聖武天皇始造元興寺語 第十五 今は昔、元明天皇は奈良の都に元興寺を建立しました。堂塔を建て、金堂には□丈の弥勒像を安置しました。この弥勒は日本で造った仏ではありませんでした。 昔、東天竺に生天子国という国があ...
巻二

巻二第二十七話 指先から甘露(ソーマ)をしたたらせる神の話

巻2第27話 天竺神為鳩留長者降甘露語 第(廿七) 今は昔、天竺に鳩留(くる)という長者がありました。五百人の商人をひきつれ、商いのために遠くの国に向かいましたが、途中で食糧が尽き、みな飢え倒れました。長者は思い煩い、あたりを見回しました...
巻二十三

巻二十三第二十三話 人喰いザメを撃退した相撲人の話

巻23第23話 相撲人私市宗平投上鰐語 第(廿三) 今は昔、駿河国(するがのくに・現在の静岡県中央部)に私市宗平(きさいちのむねひら)という左衛門府方の相撲人がいました。 技がうまいので、相撲の節会に出場するようになって以来、左方にも右...
巻六

巻六第二十四話 誤りで牛への生まれ変わりを決められた人の話

巻6第24話 震旦夏侯均造薬師像得活語 第廿四 今は昔、震旦の唐の時代、冀州(河北省冀県)に夏侯均いう人がありました。 顕慶二年(西暦657年)、重病を得て、辛苦悩乱しました。四十余日後、悶絶して死にました。 冥途で裁きを受け、牛に生...
巻十七

巻十七第三十七話 母に子を投げ棄てよと命じた行基の話

巻17第37話 行基菩薩教女人悪子給語 第卅七 今は昔、行基菩薩は文殊の化身でいらっしゃいます。 行基菩薩は難波の江に堀(運河)を築き、船着き場で法を説きました。貴賤上下の道俗男女(すべての人。身分の高い者も賤しい者も、出家も在家も、男...
巻二十三

巻二十三第二十二話 相撲人と大蛇の戦い

巻23第22話 相撲人海恒世会蛇試力語 第(廿二) 今は昔、丹後国(たんごのくに・現在の京都府北部)に海恒世(あまのつねよ)という右近衛府の相撲人がいました。 その恒世の住んでいた家のそばに古い川が流れていて、深い淵になって...
巻二十

巻二十第三十一話 母を責めて狂気に死んだ男の話

巻20第31話 大和国人為母依不孝得現報語 第卅一 今は昔、大和国添の上の郡(奈良県奈良市)に住む人がありました。字を瞻保(みやす)と言いました。朝廷につかえる学生(官僚候補生)でした。明け暮れ書物を学んでいましたが、心に智はありませんで...
巻六

巻六第二十三話 薬師仏が妊娠に苦しむ女を救った話

巻6第23話 震旦淄州女依薬師仏助得平産語 第廿三 今は昔、震旦の淄州(山東省淄博市)に一人の女がありました。懐妊してからすでに十二か月が経っていましたが、いまだ産まれませんでした。身体は腫れあがって痛み、かぎりなく苦しみました。声を出し...
巻二

巻二第二十六話 ふたつの国の王子となった人の話

巻2第26話 前生持不殺生戒人生二国王語 第(廿六) 今は昔、天竺に国王がありました。子がありませんでした。仏神に祈請し、子を授かるよう願ううち、后が懐妊しました。月が満ちて、子が生まれました。端厳美麗な男子でした。国王はおおいに喜び、大...
巻三

巻三第六話 牛になった舎利弗の話

巻3第6話 舎利弗慢阿難語 第六 今は昔、天竺にたくさんいらっしゃる仏の御弟子達の中で、舎利弗は智恵が一番の人でした。阿難は有学の位にて智恵が浅い人でした。そのため舎利弗はいつも阿難を侮っておりました。そこで阿難は「どうにかして舎利弗...
巻二十三

巻二十三第二十一話 大学の学生、相撲人を投げ飛ばす

巻23第21話 大学衆試相撲人成村語 第(廿一) 今は昔、陸奥国(むつのくに・東北地方)に真髪成村(まかみのなりむら)という老いた相撲人(すまいびと・相撲取り)がいました。真髪為村(まかみのためむら)の父で、今いる経則(つねのり)の祖父に...
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