巻四

巻四第三十九話 弥勒像をつくった人の話

巻4第39話 末田地阿羅漢造弥勒語 第卅九 今は昔、北天竺の烏仗那国(うじょうなこく)の達麗羅川(だりらせん)に、寺がありました。金色に輝く十丈(30メートル)ほどの弥勒菩薩の木像がありました。仏が涅槃に入った(亡くなった)後に、末田地大...
巻二十

巻二十第七話 鬼と交わり続けた皇后の話

巻20第7話 染殿后為天狗被嬈乱語 第七 今は昔、染殿后といい、文徳天皇の母(実際には后)であり、藤原良房太政大臣(関白)の娘にあたる人の話です。比するもののない妙なる美しさを備えた方でした。 この后は、常にもののけの病を患...
巻四

巻四第三十八話 貧しい人が大金持ちになった話

巻4第38話 天竺貧人得富貴語 第卅八 今は昔、天竺に一人の人がありました。身分の高い人でしたが、とても貧しく、生きていくことさえ困難でした。物乞いをして命をつないでいましたが、人はみな門を閉じ、彼を寄せつけませんでした。彼はとても歎き悲...
巻一

巻一第二十話 王女の出家(欠話)

巻1第20話 仏耶輸陀羅令出家語 第二十 【解説】草野真一 タイトルだけあって、中身がない。 革袋に酒が入っていない理由について、多くの人が詮索した。千年以上前から! 今でも続いている。 前話が女性出家者第一号となった摩...
巻二十五

巻二十五第三話 武者の一騎打ち

巻25第3話 源宛平良文合戦語 今は昔、東国に源充(みなもとのみつる)、平良文(たいらのよしふみ)という二人の武人がいました。 充は通称、田源二(みのたのげんに)、良文は村岳五郎(むらおかのごろう)といいました。 この二人...
巻二十九

巻二十九第二十三話 妻を目の前で犯された男の話(芥川龍之介『藪の中』元話)

巻29第23話 具妻行丹波国男於大江山被縛語 第廿三 今は昔、京に住む人が、妻の実家である丹波の国に向かって歩いていました。妻を馬に乗せ、夫は矢を十本ほど差した竹蚕簿(えびら)を負い、弓を持っていました。大江山(丹波の有名な山。酒呑童子伝...
巻五

巻五第六話 王の五百の卵が初めて父母を知る話

巻5第6話 般沙羅王五百卵初知父母語 第六 今は昔、天竺の般沙羅(はんしゃら)国に大王があり、その名を般沙羅王といいました。その后は五百の卵を産みました。大王はそれを見て奇妙に思いました。后もそれを恥ずかしく思い、小さな箱に入れて使いによ...
巻一

巻一第十九話 はじめて出家した女の話

巻1第19話 仏夷母憍曇弥出家語 第十九 今は昔、憍曇弥(きょうどんみ)という人がいました。釈迦仏の叔母であり、母の摩耶夫人(まやぶにん)の妹にあたる人です。 仏が迦維羅衛国(かいらえこく)にあるとき、憍曇弥は言いました。 「女人も精...
巻二十五

巻二十五第二話 西国・藤原純友の乱

巻25第2話 藤原純友依海賊被誅語 今は昔、朱雀天皇の御代に、伊予掾(いよのじょう・現在の愛媛県、その三等官)藤原純友(ふじわらのすみとも)という者がいました。 筑前守(ちくぜんのかみ・現在の福岡県の一部の国司)良範(よしのり)という人...
巻十七

巻十七第五話 夢に地蔵を見た話

巻17第5話 依夢告従泥中掘出地蔵語 第五 今は昔、陸奥(東北地方太平洋岸)の前司(前任の国司)に、平朝臣孝義(たいらのあそんたかよし、朝臣は姓の敬称)という人がありました。その家に仕える人で、字(あざな)を藤二という人がありました。本名...