巻二十

巻二十第二十六話 乞食僧を打って圧死した男の話

巻20第26話 白髪部猪麿打破乞食鉢感現報語 第廿六 今は昔、備中の国小田の郡(岡山県笠岡市)に、白髪部の猪麿という人がありました。よこしまな心をもち、三宝(仏法僧)を信ぜず、また、人にものを与えることをとてもいやがっていました。 ある日...
巻六

巻六第十七話 極楽の池の花が咲きしぼむのを見た人の話

巻6第17話 震旦開覚寺道喩造弥陀像生極楽語 第十七 今は昔、震旦の隋の代に、開覚寺という寺がありました。その寺に、道喩という僧が住んでいました。年来、阿弥陀仏を念じ、他に思いを致すことはありませんでした。栴檀を材料に、三寸(約10センチ...
巻十一

巻十一第七話 奈良の大仏の開眼供養のためにインドから高僧がやってきた話

巻11第7話 婆羅門僧正為値行基従天竺来朝語 第七 今は昔、聖武天皇が東大寺をつくり、大仏の開眼供養しようとしたとき、行基を講師としようとしました。ところが、行基はこう言いました。「私は適当ではありません。講師を勤むべき人は外国からやって...
巻二

巻二第二十話 焼かれても河に投げ入れられても傷つかなかった子の話

巻2第20話 薄拘羅得善根語 第(二十) 今は昔、天竺の仏の弟子に、薄拘羅(はくら、ヴァックラ)尊者という人がありました。 過去の九十一劫の時(一劫は宇宙が誕生し消滅する時間)、毗婆尸仏(ぴばしぶつ、過去七仏)が涅槃に入られた後、一人の比...
巻二十九

巻二十九第二十四話 人買いに売られて餓えて死んだ女の話

巻29第24話 近江国主女将行美濃国売男語 第廿四 今は昔、近江の国(滋賀県)□郡に住んでいる人がいました。 未だそれほどの年でもないうちに亡くなり、その妻はまだ四十歳ぐらいで一人残されました。 子も一人も産んでいません。 生れは京の人で...
巻二十九

巻二十九第二十二話 鳥部寺に詣でた女が従僕に犯された話

巻29第22話 詣鳥部寺女値盗人語 第廿二 今は昔、物詣(ものもうで:神社に参拝すること)のたいそう好きな人妻がいました。誰の妻だとは、あえて言わないことにいたしましょう。年齢は三十歳ばかりで、姿形も美しかったのでございます。そのお方が、...
巻二十五

巻二十五第十二話 源頼信・頼義父子、馬盗人を追う

巻25第12話 源頼信朝臣男頼義射殺馬盗人語 第十二 今は昔、河内前司(かわちのぜんじ・現在の大坂府東部の前の国司)源頼信朝臣(みなもとのよりのぶのあそん)という武人がいました。この頼信朝臣が、東国で名馬を持っていると聞いた人のもとに、そ...
巻二十九

巻二十九第二十一話 貴人に扮した盗賊に捕らえられた話

巻29第21話 紀伊国晴澄値盗人語 第廿一 今は昔、紀伊の国の伊都郡(和歌山県橋本市)に坂上晴澄(さかのうえのはるずみ)という者がいました。武の道にかけては極めて隙のない男でありました。前司(前任の国司)平惟時朝臣(たいらのこれときのあそ...
巻十七

巻十七第三十話 予言どおりに縁日に死んだ僧の話

巻17第30話 下野国僧依地蔵助知死期語 第三十 今は昔、下野国(栃木県)に薬師寺という寺がありました。戒壇(解説参照)の置かれた寺で、とてもありがたい寺でした。その寺に一人の堂童子の僧があり、名を蔵縁と申しました。その僧はずっと地蔵菩薩...
巻十一

巻十一第六話 后と僧とのあやしい関係を讒言し怨霊となった藤原広嗣の話

巻11第6話 玄昉僧正亙唐伝法相語 第六 今は昔、聖武天皇の御代に、玄昉という僧がありました。俗姓は阿刀の氏、大和国(奈良県)□□の郡の人です。幼くして出家して、法の道を学び、とても深い智恵を持っていました。 法を広く学ぶため唐に渡り、...
巻六

巻六第十六話 阿弥陀の絵像を見て極楽を幻視した僧の話

巻6第16話 震旦安楽寺恵海画弥陀像生極楽語 第十六 今は昔、隋の時代、江都に安楽寺という寺がありました。その寺に恵海という僧が住んでいました。清河武城(せいがぶじょう、現在の河北省)の人です。出家して後、とても熱心に経論を学びました。と...
巻二

巻二第十九話 すべてを見通す眼を得た阿那律の話

巻2第19話 阿那律得天眼語第(十九) 今は昔、仏の御弟子に阿那律(アヌルッダ)いう比丘がありました。仏の御父方の従弟です。この人は天眼第一と呼ばれました。三千大千世界(宇宙や過去未来などすべての世界)を、手のひらを見るように見通すことが...
巻二十九

巻二十九第二十話 盗賊にメッタ刺しにされた博士の話

巻二十九第二十話 盗賊にメッタ刺しにされた博士の話 巻29第20話 明法博士善澄被殺強盗語 第二十 今は昔、明法博士(みょうほうはかせ)※1で助教(じょきょう)※2の清原善澄(きよはらのよしみず)という人がいました。学才は並ぶ者がなく...
巻二十

巻二十第二十五話 乞食を打って報いを受けた人の話

巻20第25話 古京人打乞食感現報語 第廿五 今は昔、奈良に都があった時代、一人の人がありました。愚かな心をもち、因果(仏の教え)をまったく信じませんでした。 ある日、乞食の僧がやってきて、その人の居室に至りました。その人は乞食を見ておお...
巻二十九

巻二十九第十七話 大がかりな計略で鐘を盗み出した窃盗団の話

巻29第17話 摂津国来小屋寺盗鐘語 第十七 今は昔、摂津の国(大阪府・兵庫県)□の郡に小屋寺(こやでら)という寺がありました。その寺に年が八十歳ほどはあろうかと見える法師がやって来て、その寺の住職に会って言いました。「私は西国から京の方...
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