巻三十一

巻三十一第十九話 つかないのに鳴る不思議な鐘の話

巻31第19話 愛宕寺鋳鐘語 第十九 今は昔、小野篁(おののたかむら)という人が愛宕寺(おたぎでら、六道珍皇寺)を建立し、その寺で使うために鋳物師に鐘を鋳させたところ、鋳物師が言うには、 「この鐘は撞(つ)く人がなくても、十二の時(今の...
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4-8 The Saint Who Wept Before a False Buddha

Once upon a time,in the land of India, there lived an enlightened arhat (saint) named Upagupta. His way of benefiting ot...
巻七

巻七第四十四話 氷の川をつきやぶって出た型破りな僧の話

巻7第44話 河東僧道英知法語 第卌四 今は昔、河東に道英という僧がいました。若い頃から禅行を怠りませんでしたが、身にまとう衣服などは全く気に掛けず、調えもしませんでした。 しかし、道英は物事の道理を判断するひろい智慧があり、経文に説か...
巻十九

巻十九第三十話 亀に救われた百済の僧の話

巻19第30話 亀報百済僧弘済恩語 第三十 今は昔、備後の国三谷の郡(広島県三次市)に住む人がありました。その郡の大領(長官)が先祖でした。百済(朝鮮半島の国)が滅んだとき、縁あってかの国を助けるため、多くの眷属(兵)をひきつれ、海をわた...
巻七

巻七第四十三話 病の妻の庭に灯った不思議な火の話

巻7第43話 震旦陳公夫人豆盧氏誦金剛般若語 第卌三 今は昔、震旦に陳公の妻がいました。豆盧(とうろ、解説参照)の一族の人です。芮公寛(ぜいこうかん、豆盧寛)の姉でもありました。この人は、心に福を願って、常に金剛般若経を読誦していました。...
巻九

巻九第十九話 羊になった少女の話

巻九第十九話 震旦長安人女子死成羊告客語 第十九 今は昔、長安(唐、隋などの都)の習俗に、毎年、元日以降に飲食の席を儲けて近隣の者を招待するというものがありました。これは持ち回りになっていて、今年は東の市の筆工(筆づくりの職人)趙士の番に...
巻十二

巻十二第十五話 仏に助けられた貧しい女の話

巻12第15話 貧女依仏助得富貴語 第十五 今は昔、聖武天皇の御代に、奈良の都、大安寺の西の郷に、一人の女人がありました。とても貧しく、衣食を得る手だてもありませんでした。 女人はしっかりした心で考えました。 「大安寺の丈六(一丈六尺...
巻七

巻七第四十二話 一度生き返り、ふたたび死んだ人の話

巻7第42話 震旦李思一依涅槃経力活語 第卌二 今は昔、震旦に李の思一という人がいました。趙郡の人で、太廟の丞(補佐官)として仕えていました。 貞観二十年(696年)の正月八日、この人は突然言葉を話せなくなり、同月十三日になると亡くなり...
巻七

巻七第四十一話 遺体に花が咲いた話

(第三十三話~第四十話 欠話) 巻7第41話 震旦仁寿寺僧道愻講涅槃経語 第卌一 今は昔、震旦の蒲州(ほしゅう)という所に仁寿寺という寺がありました。その寺に道愻(どうそん)という僧が住んでいました。若い頃から深い知識を持ち、心が広く、...
巻三十一

巻三十一第十八話 越後国に小人が漂着した話

巻31第18話 越後国被打寄小船語 第十八 今は昔、源行任朝臣(みなもとのゆきとうのあそん)という人が越後守(えちごのかみ・新潟県の国司)としてその国に在任中、□□郡の浜に小さな船が打ち寄せられました。 幅二尺五寸(約76㎝)、深さ二寸...
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14-5 The Female Fox Who Died in a Man’s Arms

Once upon a time,there lived a handsome young man. He was not a person of note, merely serving as an attendant to the no...
巻七

巻七第三十二話 苦を受ける死んだ友を見た話

巻7第32話 清斉寺玄渚為救道明写法花経語 第卅二 今は昔、震旦の隋の時代に、清斉寺という寺に、道明、玄緒という二人の僧が住んでいました。道明は先に亡くなってしまいました。 その後、玄緒がとある所へ行く途中に、一つの伽藍の辺りを行き過ぎ...
巻七

巻七第三十一話 死後も召し使うため従者を殺した話

巻7第31話 為救馬写法花経免難人語 第卅一 今は昔、震旦の北斉の時代に一人の人がいました。姓は粱といって、その家は非常に富み栄えており、とても多くの財宝を持っていました。 この人がついに死に臨む時になって、妻子に言いました。「私はこれ...
巻十九

巻十九第二十九話 継母から子を守った亀の話

巻19第29話 亀報山陰中納言恩語 第廿九 今は昔、延喜の天皇(醍醐天皇)の御代に、中納言藤原山蔭という人がありました。何人も子がありましたが、その中に一人の男子がありました。端正で美しく、父はこの子をとても愛し養っていました。この子には...
巻七

巻七第三十話 冥府をめぐった人が語った話

巻7第30話 震旦右監門校尉李山龍誦法花経得活語 第三十 今は昔、震旦の唐の時代、右監門の校尉という職位についていた李の山龍という人がいました。もとは馮州の人でした。武徳年間(618~626年)に急に亡くなりましたので、家の人たちは非常に...
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