巻十一

巻十一第六話 后と僧とのあやしい関係を讒言し怨霊となった藤原広嗣の話

巻11第6話 玄昉僧正亙唐伝法相語 第六 今は昔、聖武天皇の御代に、玄昉という僧がありました。俗姓は阿刀の氏、大和国(奈良県)□□の郡の人です。幼くして出家して、法の道を学び、とても深い智恵を持っていました。 法を広く学ぶため唐に渡り、...
巻六

巻六第十六話 阿弥陀の絵像を見て極楽を幻視した僧の話

巻6第16話 震旦安楽寺恵海画弥陀像生極楽語 第十六 今は昔、隋の時代、江都に安楽寺という寺がありました。その寺に恵海という僧が住んでいました。清河武城(せいがぶじょう、現在の河北省)の人です。出家して後、とても熱心に経論を学びました。と...
巻二

巻二第十九話 すべてを見通す眼を得た阿那律の話

巻2第19話 阿那律得天眼語第(十九) 今は昔、仏の御弟子に阿那律(アヌルッダ)いう比丘がありました。仏の御父方の従弟です。この人は天眼第一と呼ばれました。三千大千世界(宇宙や過去未来などすべての世界)を、手のひらを見るように見通すことが...
巻二十九

巻二十九第二十三話 妻を目の前で犯された男の話(芥川龍之介『藪の中』元話)

巻29第23話 具妻行丹波国男於大江山被縛語 第廿三 今は昔、京に住む人が、妻の実家である丹波の国に向かって歩いていました。妻を馬に乗せ、夫は矢を十本ほど差した竹蚕簿(えびら)を負い、弓を持っていました。大江山(丹波の有名な山。酒呑童子伝説...
巻二十

巻二十第二十五話 乞食を打って報いを受けた人の話

巻20第25話 古京人打乞食感現報語 第廿五 今は昔、奈良に都があった時代、一人の人がありました。愚かな心をもち、因果(仏の教え)をまったく信じませんでした。 ある日、乞食の僧がやってきて、その人の居室に至りました。その人は乞食を見ておお...
巻二十九

巻二十九第二十二話 鳥部寺に詣でた女が従僕に犯された話

巻29第22話 詣鳥部寺女値盗人語 第廿二 今は昔、物詣(ものもうで:神社に参拝すること)のたいそう好きな人妻がいました。誰の妻だとは、あえて言わないことにいたしましょう。年齢は三十歳ばかりで、姿形も美しかったのでございます。そのお方が、...
巻二十九

巻二十九第二十一話 貴人に扮した盗賊に捕らえられた話

巻29第21話 紀伊国晴澄値盗人語 第廿一 今は昔、紀伊の国の伊都郡(和歌山県橋本市)に坂上晴澄(さかのうえのはるずみ)という者がいました。武の道にかけては極めて隙のない男でありました。前司(前任の国司)平惟時朝臣(たいらのこれときのあそ...
巻二

巻二第十八話 過去の善行によってミャンマーの王となった人の話

巻2第18話 金地国王詣仏所語 第(十八) 今は昔、天竺の南の方に、金地国(ミャンマー)という国がありました。その国に摩訶劫賓那(まかこうれいな)という王がありました。王は聡明で智恵があり、強い力と勇猛な心を持っていました。意気さかんな四...
巻二十五(全)

巻二十五第十一話 源頼信、盗人を説得する

巻25第11話 藤原親孝為盗人被捕質依信頼言免語 第十一 今は昔、河内守(かわちのかみ・現在の大阪府東部の国司)源頼信朝臣(みなもとのよりのぶのあそん)が上野守(こうずけのかみ・現在の群馬県の国司)としてその任国にいたころ、その乳母子(め...
巻六

巻六第十五話 鉢の中に浄土がひろがっていた話

巻6第15話 震旦悟真寺恵鏡造弥陀像生極楽語 第十五 今は昔、震旦の都(長安)に、悟真寺という寺がありました。その寺に恵鏡という僧がおりました。淄州の人です。出家後は常に粗食に甘んじ、常に修行しておりました。 恵鏡は彫刻の才があり、釈迦...
巻三

巻三第三話 目連が空を飛び多くの世界を訪れた話

巻3第3話 目連為聞仏御音行他世界語 第三 昔、仏の御弟子の目連(モッガラーナ)尊者は神通力が一番の御弟子でした。諸々の御弟子や比丘に「我々は仏のお声を所々で聞くが、常に同じ声でただおそばで聞いているようだ。そこで、私は神通力をもって遙か...
巻二十九

巻二十九第二十話 盗賊にメッタ刺しにされた博士の話

巻二十九第二十話 盗賊にメッタ刺しにされた博士の話 巻29第20話 明法博士善澄被殺強盗語 第二十 今は昔、明法博士(みょうほうはかせ)※1で助教(じょきょう)※2の清原善澄(きよはらのよしみず)という人がいました。学才は並ぶ者がなく...
巻二十九

巻二十九第十九話 大盗・袴垂、死んだふりをして人を殺す

巻29第19話 袴垂於関山虚死殺人語 第十九 今は昔、袴垂(はかまだれ)という盗人がいました。盗みを仕事としていたので、捕えられて牢獄につながれましたが、大赦(たいしゃ・ほとんどの罪人を赦免すること)に浴して出獄したものの、頼って行く所も...
巻二

巻二第十七話 塔を修治した金色に輝く子の話

巻2第17話 迦毗羅城金色長者語 第(十七) 今は昔、天竺の迦毗羅城(かぴらじょう、釈尊の出身地カピラバストゥ)に、長者がありました。その家は大いに富み、はかることもできないほど財宝がありました。その家に一人の男子が生まれました。その児は...
巻六

巻六第十四話 身代わりに雷を受けた仏の話

巻6第14話 震旦幽州都督張亮値雷依仏助存命語 第十四 今は昔、震旦の幽州の都督(地方官)に張亮という人がありました。府の長吏(官吏)でした。仏法を貴び、信じていました。 この人が以前、寺に入ったとき、仏の身長を計ってみると、自分と同じで...
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