巻四

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巻四第二十三話 父を殺し母を妻とした話

巻4第23話 天竺大天事語 第廿三 今は昔、仏が涅槃に入って四百年たったころ、天竺の末度羅国(まとらこく、マトゥラー)に、大天(摩訶提婆、マハーデーヴァ)という人がありました。その父は商いのために大海に出て、他国へ行きました。 大天は思...
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巻四第二十二話 視力を失って天の眼を得た女の話

巻4第22話 波羅奈国人抉妻眼語 第廿二 今は昔、天竺の波羅奈国(はらなこく、ヴァラナシ)に一人の人がありました。邪見にして仏法を信じませんでした。その人の妻はもっぱら仏法を信じておりましたが、夫の心に随って、お勤めはしませんでした。 ...
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巻四第二十一話 五頭の獅子を出し許された罪人の話

巻4第21話 為国王負過人供養三宝免害語 第廿一 今は昔、天竺に一人の男がありました。罪を犯し、その過(とが)を受けることになりました。国王は男を捕え、首を切ろうとしました。そのとき男が申しました。「私に七日の猶予をください」王は男の願い...
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巻四第二十話 妻を欲する王と鬼神の道をたどった夫の話

巻4第20話 天竺人為国王被召妻人依唱三帰免蛇害語 第二十 今は昔、天竺のひなびた田舎に一人の人がありました。端正美麗な妻をもっていました。夫婦はとても仲がよく、ともに住み、深く結びついていました。 あるとき、国王は思いました。「国内で端...
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巻四第十九話 経を聞いた鼠の話

巻4第19話 天竺僧房天井鼠聞経得益語 第十九 今は昔、仏が涅槃に入った後の天竺に、ひとりの比丘がある房に住んでおりました。常に法華経を誦していました。その房の天井の上に五百の老鼠がおり、日々夜々に法華経を聞き、数(あまた)の年をかさねま...
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巻四第十八話 凶暴な象が法を聞いた話

巻4第18話 天竺国王以酔象令殺罪人語 第十八 今は昔、天竺に国王がありました。国に王法を犯す不善の輩があれば、一頭の大象を酒に酔わせ、罪人に放ちました。大象は目を赤くして大口を開け、走りかかって罪人を踏み殺しました。この刑の恐ろしさから...
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巻四第十七話 仏の宝玉をとったスリランカの盗人の話

巻4第17話 天竺仏為盗人低被取眉間玉語 第十七 今は昔、天竺の僧迦羅国(そうからこく、スリランカ)に、小伽藍がありました。その寺に、等身大の仏がありました。寺は前の王の願いで建てられたものです。仏の御頭(みぐし)の眉間には玉(宝玉)が入...
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巻四第十六話 二つにわかれたガンダーラの仏画の話

巻4第16話 天竺乾陀羅国絵仏為二人女成半身語 第十六 今は昔、天竺の乾陀羅国(けんだらこく、ガンダーラ)に大王がありました。波斯利迦王(はしりかおう、カニシカ王)といいます。王は七重の宝塔を建てました。その東に一里(約400メートル)行...
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巻四第十五話 尽きない桶の飯、貧しい老人が富む話

巻4第15話 天竺舎衛国髪起長者語 第十五 今は昔、天竺の舎衛国(コーサラ国)に一人の翁がありました。八十歳にして、とても貧しい人でした。物乞いをして生きていました。この翁に妻がありました。妻はとても髪が長く、彼女より長い髪を持つ者はあり...
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巻四第十四話 森で裸の女に出会った話

巻4第14話 天竺国王入山見裸女令着衣語 第十四 今は昔、天竺の国王が多くの従者をひきつれて山に入り、狩をしていたときのことです。長く歩いたためひどく疲れ、空腹でたまらなくなりました。見ると、山中に大きな樹があり、その下に金の床几をおいて...
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巻四第十三話 船を海中にひきずりこんだ竜王の話

巻4第13話 天竺人於海中値悪竜人依比丘教免害語 第十三 今は昔、天竺の人は、道を行く時は必ず比丘(僧)をつれていたといいます。仏法の加護があるためです。 昔、ある人が商いのために船に乗り、海に出ました。にわかに悪風が吹いて、船を海の...
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巻四第十二話 いつわりの託宣をした神官の話

巻4第12話 羅漢比丘教国王太子死語 第十二 今は昔、天竺に小国がありました。その国では神のみを信じて、仏法を信じませんでした。 国王には、一人の皇子がありました。王は他に子がありませんでしたから、皇子をまるで宝石を愛でるように愛しました...
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巻四第十一話 打たれた児と南海のコウモリの話

巻4第11話 天竺羅漢比丘値山人打子語 第十一 今は昔、天竺に羅漢(聖者)の僧がありました。ある日、羅漢はひとりの山人(木こりなどして山で生活する人)と出会いました。山人は幼い童子をつれていて、ムチで打ち、哭(な)かせていました。 羅漢...
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巻四第十話 心に仏を宿した僧の話

巻4第10話 天竺比丘僧沢観法性生浄土語 第十 今は昔、中天竺に比丘(僧)がありました。名を僧沢といいます。怠け心がとても強く、愚か者でした。比丘の姿をしていましたが、まともに修行したことがありません。経や真言もまったく知らず、ただ寺に住...
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巻四第九話② 強盗に襲われた僧と狂人を装う僧の話

巻4第9話 天竺陀楼摩和尚行所々見僧行語 第九 (①より続く) 陀楼摩(だるま)和尚は山のふもとの人里に宿をとりました。 夜がふけたころ、叫び声が聞こえました。 「強盗だ! 強盗が私を殺そうとしている。年来貯えていた財宝は、みな奪わ...