巻十三

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巻十三第十話 何度も監獄に入り法華経を読誦した聖人の話

巻13第10話 春朝持経者顕経験語 第十 今は昔、春朝という持経者がありました。昼も夜も法華経を読誦し、決まった住処を持たず、様々なところを流れ歩いては、ただ法華経を読誦していました。また、人を哀れむ心が大きく、人が苦しんでいるのを見ると...
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巻十三第九話 経巻が躍り上がった話

巻13第9話 理満持経者顕経験語 第九 今は昔、理満という法華経の持者がいました。河内国(大阪府東部)の人です。吉野山の日蔵上人の弟子でした。道心を発し始めた頃は、日蔵上人に随い、連れ添って、師の心に背くこともありませんでした。 さて、...
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巻十三第八話 怒りの炎で経が焼けた話

巻13第8話 法性寺尊勝院僧道乗語 第八 今は昔、法性寺の尊勝院の供僧(本尊に仕える僧)で、道乗という僧がいました。比叡山の西塔(エリアの名)の正算僧都の弟子として、初めは比叡山に住していましたが、後に法性寺に移って、何年も経っていました...
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巻十三第七話 夢で来世を聞いた僧の話

巻13第7話 比叡山西塔僧道栄語 第七 今は昔、比叡山の西塔(エリアの名)に道栄という僧が住していました。もとは近江国(滋賀県)の人です。幼くして比叡山に登って出家し、法華経を受持して日夜読誦していました。十二年と期限を切って、その間、山...
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巻十三第六話 火をはいて七宝の塔を焼いた聖人の話

巻13第6話 摂津国多々院持経者語 第六 今は昔、摂津国豊島郡(てしまぐん)に、多々の院(兵庫県川西市多田院。解説参照)というところがありました。そこに一人の僧が住していました。山林に入り仏道を修行していました。また、法華経を日夜読誦...
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巻十三第五話 誰もいない部屋にたくさんの泣き声が聞こえた話

巻13第5話 摂津国菟原僧慶日語 第五 今は昔、摂津国(大阪府北中部と兵庫県南東部)に慶日という僧がありました。 幼くして比叡山に登り、出家して仏教(顕教と密教)の法文を学んでいましたが、不明なところはなく、また、外典(仏教経典以外の典...
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巻十三第四話 女鬼に愛欲の心を起こした僧の話

巻13第4話 下野国僧住古仙洞語 第四 今は昔、下野国(現在の栃木県)に僧がいました。名を法空といいます。法隆寺に住み、顕密の法文を学びました。また、法華経を堅持し、昼に三部、夜に三部を読誦して、懈怠する(けだいする。なまけおこたる)こと...
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巻十三第三話 姿を消した仙人の話

巻13第3話 陽勝修苦行成仙人語 第三 今は昔、陽勝という人がありました。能登国(現在の石川県)の人です。俗姓を紀氏といいました。十一歳で初めて比叡山に登り、西塔(さいとう、エリアの名)の勝蓮花院(しょうれんげいん)の空日律師という人を師...
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巻十三第二話 洞窟で仙人に出会った話

巻13第2話 籠葛川僧値比良山持経仙語 第二 今は昔、葛川(かつらがわ。現在の大津市葛川)というところに籠って修行する僧がありました。穀物を断って野菜のみを食べ、勤勉に通って数カ月が過ぎた頃、気高い僧が夢に現れて告げました。「比良山(琵琶...
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巻十三第一話 深山で聖人と異形を見た話

巻13第1話 修行僧義睿値大峰持経仙語 第一 今は昔、仏の道を修行する僧がありました。名を義睿(ぎえい)といいます。多くの山を廻り、海を渡り、さまざまな国々に行き、所々の霊験に参りました。 熊野に詣で、大峰山を通って、金峰山に出ましたが...
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