巻二十六第六話 継母が悪霊が憑いた人の家に娘をつれていく話(欠話)

巻二十六

巻26第6話 継母託悪霊人家将行継娘語 第六(欠文)

【解説】草野真一 

『新日本古典文学大系37 今昔物語集5』(岩波書店)によれば、成立時から欠けていたらしい。
『今昔物語集』は似た話を続けて述べる「二話一類」という様式で記述されるので、前話に続いて本話も継母の話になっている。
以前は「悪霊が憑いた」のは継母だと考えられていたが、それだと真にまま子いじめをしているのは悪霊だということになって、継母は悪くないという話になる。現在は「継母が娘を悪霊が憑いた人の家に連れていく」だろうと考えられている。かなりタチの悪いいじめであるが、まま子いじめは世界的なテーマ、たぶんそっちが正しいだろう。おもしろそうな話ではあるが、残っているのはタイトルのみだ。

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紙本着色弘法大師修法図(葛飾北斎、東京都足立区総持寺)

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今昔物語集 現代語訳

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