巻1第20話 仏耶輸陀羅令出家語 第二十
【解説】草野真一
タイトルだけあって、中身がない。
革袋に酒が入っていない理由について、多くの人が詮索した。千年も! 今でも続いている。
前話が女性出家者第一号となった摩訶波闍波提(まかはじゃはだい)の話であり、次の内容が耶輸陀羅(やそだら、ヤショーダラー)の出家になるのは道理だ。資料は豊富なはずだから、語られなかったのは謎だ。
耶輸陀羅は出家前の釈迦の奥さん、すなわち王女様だった人である。
巻一第三話① 王子は女に興味を示さなかった(釈迦伝04)
巻1第3話 悉達太子在城受楽語 第三 今は昔、浄飯王の子・悉達太子(しっだたいし、シッダールタ王子)は、十七歳になりました。父王は大臣を集め、宣言しました。 「太子はすでに大人になった。后をめとってやろう。誰か、これはという娘を知る者はあ...
巻一第十七話 家を出よと勧める父と涙にくれる母の話
巻1第17話 仏迎羅睺羅令出家給語 第十七 今は昔、仏は息子の羅睺羅(らごら、ラーフラ)を出家させようと考え、目連(モッガラーナ)を使者として迎えに遣わそうと考えていました。羅睺羅の母・耶輸陀羅(やしゅだら、ヤショーダラー。釈尊の奥さん、...
巻一第十九話 はじめて出家した女の話
巻1第19話 仏夷母憍曇弥出家語 第十九 今は昔、憍曇弥(きょうどんみ)という人がいました。釈迦仏の叔母であり、母の摩耶夫人(まやぶにん)の妹にあたる人です。 仏が迦維羅衛国(かいらえこく)にあるとき、憍曇弥は言いました。 「女人も精...
コメント