巻二十七

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巻二十七第三十三話 闇夜に光るものが見えた話

巻27第33話 西京人見応天門上光物語 第卅三 今は昔、西の京(荒廃した地域)に住む家族がありました。父をなくし、年老いた母だけがありました。兄は侍として人につかえていました。弟は比叡山の僧でした。 母親が長く重病をわずらっていたため、二人...
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巻二十七第三十二話 謎の家に勤めた女の話

巻27第32話 民部大夫頼清家女子語 第卅二 今は昔、民部大夫(戸籍などを扱う民部省の役人)で、□□頼清という人がありました。斎院を勘当になった(賀茂神社の職を解かれた)ので木幡(宇治市木幡)の別邸にうつりました。 ...
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巻二十七第三十一話 「出る」家に住む話

巻27第31話 三善清行宰相家渡語 第卅一 今は昔、宰相(参議。政治をおこなう役職)三善清行(みよしのきよつら)という人がありました。世に善宰相と呼ばれる方です。浄蔵大徳(徳ある僧)の父であります。すべてにおいて貴い人で、陰陽道もきわめて...
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巻二十七第三十話 小さい霊と血染めの白米の話

巻27第30話 幼児為護枕上蒔米付血語 第三十 今は昔、ある人が方違え(解説参照)のために下京あたりの家に行きました。その家に昔から霊がついているのを知らず、みなで休みました。幼い子もありました。 幼い子の枕の近くに火をともし、そばにい...
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巻二十七第二十九話 二人になった乳母の話

巻27第29話 雅通中将家在同形乳母二人語 第廿九 今は昔、源雅通中将という方がいました。丹波中将と呼ばれていました。家は四条大路の南、室町小路の西にありました。 中将が在宅の際、乳母が二歳ほどの児を抱いて、南面(家の南側)に離れ、児を...
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巻二十七第四十話 狐が守り神となった話

巻27第40話 狐託人被取玉乞返報恩語 第四十 今は昔、もののけがとりつく病にかかった人がありました。もののけは巫女の口を借りて言いました。 「おれは狐だ。たたりのために来たのではない。ただ、『こういうところにはおいしい食べ物がたくさん...