巻二

巻二

巻二第二十九話 淫奔な女に殺された仏弟子の話

巻2第29話 舎衛国群賊殺迦留陀夷語 第(廿九) 今は昔、天竺の舎衛国(コーサラ国)に婆羅門(バラモン=カーストの最上位、僧侶階級)がありました。深い道心があり、常に迦留陀夷(かるだい、カールダーイー)羅漢(高僧)を供養していました。この...
巻二

巻二第二十八話② 釈迦族の滅亡(武者小路実篤『わしも知らない』元話)

巻2第28話 流離王殺釈種語 第(廿八) (①より続く) しばらく経って、好苦は流離王に進言しました。 「やはり、あの釈種は罸つべきです」 王はこれを聞き、ふたたび兵を集め、迦毗羅城に軍を進めました。 そのとき、目連が、仏の御許に...
巻二

巻二第二十八話① 身分をいつわって后とされた奴隷女の話(武者小路実篤『わしも知らない』元話)

巻2第28話 流離王殺釈種語 第(廿八) 今は昔、天竺の迦毗羅衛国(かぴらえこく、カピラヴァストゥ)は仏(釈迦)が生まれた国です。仏の親類は、みなその国にありました。釈種と呼ばれ、その国においてもっとも位の高い家柄でした。天竺では迦毗羅衛...
巻二

巻二第二十七話 指先から甘露(ソーマ)をしたたらせる神の話

巻2第27話 天竺神為鳩留長者降甘露語 第(廿七) 今は昔、天竺に鳩留(くる)という長者がありました。五百人の商人をひきつれ、商いのために遠くの国に向かいましたが、途中で食糧が尽き、みな飢え倒れました。長者は思い煩い、あたりを見回しました...
巻二

巻二第二十六話 ふたつの国の王子となった人の話

巻2第26話 前生持不殺生戒人生二国王語 第(廿六) 今は昔、天竺に国王がありました。子がありませんでした。仏神に祈請し、子を授かるよう願ううち、后が懐妊しました。月が満ちて、子が生まれました。端厳美麗な男子でした。国王はおおいに喜び、大...
巻二

巻二第二十五話 身を投げても毒をあおっても死ななかった男の話

巻2第25話 波羅奈国大臣願子語 第(廿五) 今は昔、天竺の波羅奈国(ばらなこく、ヴァラナシ)に、一人の大臣がありました。家は大いに富み、財豊かでした。 この人には子がありませんでした。このことを昼夜朝暮に歎き悲んでいましたが、子を...
巻二

巻二第二十四話 親に捨てられ物乞いの妻となっても城に暮らした娘の話

巻2第24話 波斯匿王娘善光女語 第(廿四) 今は昔、舎衛国(コーサラ国。祇園精舎がある)の波斯匿王(プラセーナジット王)に一人の娘がありました。善光女といいます。端正で美麗で、世に並ぶ者はありませんでした。彼女の身体はは光り耀き、あたり...
巻二

巻二第二十三話 王より豊かな長者の話

巻2第23話 樹提伽長者福報語 第(廿三) 今は昔、天竺の国王の宮の前に、車輪のように大きな花や手巾(たのごい、手ぬぐい)が降ってきました。国王はこれを見て、大臣や公卿とともに喜び、言いました。「天がわれわれの国を感心なさって、花と手巾を...
巻二

巻二第二十二話 常に頭上に傘がある人の話

巻2第22話 常具天蓋人語 第(廿二) 今は昔、天竺に一人の人がありました。その人の頭上には、常に天蓋(傘)がありました。人々はこれを奇異に思い、仏にたずねました。この人はどんな行いをしたために、常に頭上に天蓋があるのですか」 仏は説きま...
巻二

巻二第二十一話 智恵の眼を得た天人の話

巻2第21話 天人聞法得法眼浄語 第(廿一) 今は昔、仏が祇園精舎にいらっしゃるとき、天人が一人、下り来たりました。 仏はこの天人を見て、四諦の法を説き聞かせました。天人はこの法を聞くと、たちまちに法眼浄(真理を見通す智恵の眼)を得ました...
巻二

巻二第二十話 焼かれても河に投げ入れられても傷つかなかった子の話

巻2第20話 薄拘羅得善根語 第(二十) 今は昔、天竺の仏の弟子に、薄拘羅(はくら、ヴァックラ)尊者という人がありました。 過去の九十一劫の時(一劫は宇宙が誕生し消滅する時間)、毗婆尸仏(ぴばしぶつ、過去七仏)が涅槃に入られた後、一人の比...
巻二

巻二第十九話 すべてを見通す眼を得た阿那律の話

巻2第19話 阿那律得天眼語第(十九) 今は昔、仏の御弟子に阿那律(アヌルッダ)いう比丘がありました。仏の御父方の従弟です。この人は天眼第一と呼ばれました。三千大千世界(宇宙や過去未来などすべての世界)を、手のひらを見るように見通すことが...
巻二

巻二第十八話 過去の善行によってミャンマーの王となった人の話

巻2第18話 金地国王詣仏所語 第(十八) 今は昔、天竺の南の方に、金地国(ミャンマー)という国がありました。その国に摩訶劫賓那(まかこうれいな)という王がありました。王は聡明で智恵があり、強い力と勇猛な心を持っていました。意気さかんな四...
巻二

巻二第十七話 塔を修治した金色に輝く子の話

巻2第17話 迦毗羅城金色長者語 第(十七) 今は昔、天竺の迦毗羅城(かぴらじょう、釈尊の出身地カピラバストゥ)に、長者がありました。その家は大いに富み、はかることもできないほど財宝がありました。その家に一人の男子が生まれました。その児は...
巻二

巻二第十六話 一里を芳香で満たす男の話

巻2第16話 天竺依焼香得口香語 第十六 今は昔、天竺の辺土(田舎)に住む人がありました。世に並ぶ者のない美しく端正な女を妻として、年来を過ごしていました。ある日、その国の王は身分の上下を問わず、ただ端正美麗の女を求めて后としようと考えま...
タイトルとURLをコピーしました