巻三十(全)

巻三十第一話 美女のウンコを食う話(芥川龍之介『好色』元話)

巻30第1話 平定文仮借本院侍従語 第一 今は昔、兵衛佐(ひょうえのすけ、天皇を守護する役職)平定文という人がありました。字(あざな)を平中といいます。品もよく家柄もよく、姿かたちも美しい人でした。人あたりもよく話もおもしろく、世のあらゆる...
巻一(全)

巻一第十三話 仏が長者の家に行った話

巻1第13話 満財長者家仏行給語 第十三 今は昔、天竺に満財長者という人がいました。満財には息子がありました。また、須達(しゅだつ、祇園精舎を寄進した)長者という人がありました。須達には娘がありました。 満財が須達の家に行くと、端厳美麗...
巻二十(全)

巻二十第四話 天狗を祭る僧侶が天皇を治癒した話

巻20第4話 祭天狗僧参内裏現被追語 第四 今は昔、円融院の天皇(円融天皇)が長らくわずらっていらっしゃったので、さまざまな御祈祷が修せられました。物の怪(もののけ)によるものと思われたので、験があると名高い僧を一人のこらず召して、祈祷をお...
巻十七(全)

巻十七第三話 背に矢を受けた地蔵の話

巻17第3話 地蔵菩薩変小僧形受箭語 第三 今は昔、近江の国(滋賀県)依智の郡賀野の村に、ふるい寺がありました。本尊は地蔵菩薩です。検非違使左衛門の尉(検察官のような役職、源義経と同じ)平諸道の先祖の氏寺でした。諸道の父は、勇猛な武士とし...
巻一(全)

巻一第十二話 釈迦をワナにかける話

巻1第12話 仏勝蜜外道家行給語 第十二 今は昔、天竺に外道(仏教以外の信仰を持つ者)がありました。名を勝蜜といいます。「仏(釈尊)をなんとかして殺害しよう」と考え、はかりごとをめぐらせました。 「仏をお招きすることにしよう」 「やっ...
Français

31-33 Histoire du vieux coupeur de bambou et sa femme qui trouvèrent et élevèrent une enfant

Il était une fois un vieillard qui vivait au temps de l’empereur… . Il cueillait des bambous dont il confectionnait des ...
巻二十二(全)

巻二十二第六話 堀河の太政大臣、基経のこと

巻22第6話 堀河太政大臣基経語 今は昔、堀河の太政大臣と申し上げる方がおいでになりました。御名を基経(もとつね)と申し上げました。この方は長良(ながら)の中納言の御子であります。大臣は生まれつき並ぶ者のないほどすぐれた才能をお持ちで、賢...
巻五(全)

巻五第八話 バラモンに自分の首を与えた王の話

巻5第8話 大光明王為婆羅門与頭語 第八 今は昔、天竺に大光明王という王がいました。思いやりに深く人に物を与え、五百頭の大きな象にいろいろな宝を乗せ、多くの人を集めてその宝を与えることに対して全く惜しむことをしませんでした。いうまでもなく...
巻七

巻七第五話 二人の僧の明暗を分けた修行のあり方

巻7第5話 震旦并州道俊写大般若経語 第五 今は昔、震旦の并州(へいしゅう)に一人の僧がおりました。名を道俊といい、出家をして以来念仏三昧の修行に一生を賭ける決意で極楽往生を願い続け、それ以外の修行のことなどはまったく考えもしませんでした...
巻三十一

巻三十一第十一話 安倍頼時が北の国にわたった話

巻31第11話 陸奥国安倍頼時行胡国空返語 第十一 今は昔、陸奥国(現在の東北)に安倍頼時(あべのよりとき)という武人がいました。 その国の奥に夷(えびす)というものがいて、朝廷に従い奉ろうとしなかったので、「これを討つべし」という勅命が...
巻一(全)

巻一第十一話 食を乞うた釈迦が門前払いされた話

巻1第11話 仏入婆羅門城乞食給語 第十一 今は昔、仏は婆羅門の都に入り、乞食(こつじき、托鉢)しようとしました。そのとき、この都の外道(仏教以外の宗教を奉じる者)が考えました。 「狗曇比丘(ぐどんびく、釈尊)という者がこの町で乞食して...
巻七

巻七第四話 神童が前世を知る話

巻7第4話 震旦僧智諳誦大般若経二百巻語 第四 今は昔、震旦の都に僧がおりました。名を僧智と申しました。香炉を呑む夢を見た母親が懐妊してできた子なのですが、生まれ落ちるなり『大般若経』と経典名を唱えたものですから、まわりはみな不思議がりま...
巻二十九

巻二十九第一話 土蔵内で盗人と判官が密談した話

巻29第1話 西市蔵入盗人語 第一 今は昔、␣(欠字。天皇名)天皇の御代に、西の市の土蔵に盗人が入りました。盗人が土蔵の中に籠っていると聞いて、検非違使(けびいし)※1共が皆で取り囲み、捕らえようとしましたが、その中に、上の判官(うえのほ...
巻二十二(全)

巻二十二第五話 藤原北家中興の祖・冬嗣と三人の息子たち

巻22第5話 閑院冬嗣右大臣幷子息語 今は昔、閑院(かんいん)の右大臣、冬嗣(ふゆつぐ)と申し上げる方にたくさんの御子(みこ)たちがおいでになりました。長兄を長良(ながら)の中納言と申し上げます。どういうわけか、この中納言は長男でいらっし...
巻二十(全)

巻二十第三話 天狗が仏に化けて古木に現れた話

巻20第3話 天狗現仏坐木末語 第三 今は昔、延喜の天皇(醍醐天皇)のころ(897~930)、五条の道祖神がいらっしゃるところ(現在の松原道祖神社)に、実のならない大きな柿の木がありました。 その柿の木の上に、仏が現われました。 まば...
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