巻十一

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巻十一第十四話 藤原鎌足と不比等が興福寺を築いた話

巻11第14話 淡海公始造山階寺語 第十四 今は昔、大織冠(藤原鎌足)がまだ内大臣になられず、なんの役職にも就いていないとき、女帝・皇極天皇の御代のことです。御子は(中大兄皇子、天智天皇)は春宮(皇太子)でいらっしゃいました。二人はともに...
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巻十一第十三話 聖武天皇が東大寺建立のために金を請うた話

巻11第13話 聖武天皇始造東大寺語 第十三 今は昔、聖武天皇が東大寺を建造しました。銅で居長□丈の盧舎那仏の像を鋳造させ、巨大な堂を造っておおいました。また、講堂・食堂・七層の塔二基・様々の堂・僧房・戒壇・別院・諸門、それぞれをつくりま...
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巻十一第十二話② 智証大師円珍が大陸の火事を鎮めた話

(①より続く) 巻11第12話 智証大師亙唐伝顕密法帰来語 第十二 和尚は本意のとおり天台山に登り、禅林寺で定光禅の菩提樹を礼拝しました(智顗による植樹があったか)。また、天台大師(智顗)が眠っている墳墓に礼しました。禅林寺は、天台大師の...
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巻十一第十二話① 智証大師円珍が金色の不動尊を得た話

巻11第12話 智証大師亙唐伝顕密法帰来語 第十二 今は昔、文徳天皇の御代に、智証大師(円珍)という聖がありました。俗姓は和気の氏。讃岐の国那珂の郡金倉の郷(香川県丸亀市)の人です。 父は財産家で、母は佐伯の氏、高野の弘法大師(空海)の姪...
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巻十一第十一話 慈覚大師円仁が追われ毒を飲まされる話

巻11第11話 慈覚大師亙唐伝顕密法帰来語 第十一 今は昔、承和の御代(西暦834年~848年)に慈覚大師という聖がありました。俗姓は壬生の氏、下野国都賀の郡(栃木県小山市・都賀郡)の人です。 誕生のとき、家を紫の雲がおおいました。そのこ...
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巻十一第十話 伝教大師最澄が比叡山をひらいた話

巻11第10話 伝教大師亙唐伝天台宗帰来語 第十 今は昔、桓武天皇の御代に、伝教大師という聖がありました。俗姓は三津の氏、近江の国志賀郡(滋賀県大津市)の人です。幼いときより賢く、七歳になるころには、明らかな智恵があり、多くのことを知って...
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巻十一第九話② 弘法大師空海が大日如来となった話

(①より続く) 巻11第9話 弘法大師渡唐伝真言教帰来語 第九 ちょうどそのとき、遣唐大使として、越前の守正三位藤原朝臣葛野麻呂(かどのまろ)という人が唐にわたることになりました。ともに海の道三千里を行くことになりました。まず蘇州というと...
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巻十一第九話① 弘法大師空海が真言を学ぶことを決意した話

巻11第9話 弘法大師渡唐伝真言教帰来語 第九 今は昔、弘法大師という聖がありました。俗姓は佐伯の氏、讃岐の国多度の郡屏風の浦(香川県善通寺市)の人です。母である阿刀の氏は、聖人があらわれて胎の中に入る夢を見て懐妊し、大師を生みました。 ...
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巻十一第八話 鑑真が戒律を伝えた話

巻11第8話 鑑真和尚従震旦渡朝伝戒律語 第八 今は昔、聖武天皇の御代に、鑑真和尚という聖人がありました。震旦の揚州江陽県の人です。俗姓は淳于の氏でした。十六歳のとき、則天武后の代、長安元年(西暦701年)に、智満禅師という僧について出家...
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巻十一第七話 奈良の大仏の開眼供養のためにインドから高僧がやってきた話

巻11第7話 婆羅門僧正為値行基従天竺来朝語 第七 今は昔、聖武天皇が東大寺をつくり、大仏の開眼供養しようとしたとき、行基を講師としようとしました。ところが、行基はこう言いました。「私は適当ではありません。講師を勤むべき人は外国からやって...
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巻十一第六話 后と僧とのあやしい関係を讒言し怨霊となった藤原広嗣の話

巻11第6話 玄昉僧正亙唐伝法相語 第六 今は昔、聖武天皇の御代に、玄昉という僧がありました。俗姓は阿刀の氏、大和国(奈良県)□□の郡の人です。幼くして出家して、法の道を学び、とても深い智恵を持っていました。 法を広く学ぶため唐に渡り、...
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巻十一第五話 優れた僧・道慈と経論を発見した神叡の話

巻11第5話 道慈亙唐伝三論帰来神叡在朝試語 第五 今は昔、聖武天皇の御代に、道慈・神叡という二人の僧がありました。 道慈は大和国の添下の郡(奈良県生駒市)の人、俗姓は額田の氏です。心智り広く、法の道を学ぶに明るく、法を深く学び伝えるため...
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巻十一第四話 入唐して三蔵法師の弟子となり唯識をひろめた道照の話

巻11第4話 道照和尚亙唐伝法相還来語 第四 今は昔、本朝、天智天皇の御代に、道照和尚という聖人がいらっしゃいました。俗姓は丹氏、河内の国(大阪府)の人です。幼くして出家して、元興寺の僧となりました。智恵は深く心はまっすぐでした。また、道...
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巻十一第三話 役行者が鬼神をつかって山に橋をかけた話

巻11第3話 役優婆塞誦持呪駈鬼神語 第三 今は昔、役(えん)の優婆塞(うばそく、在家信者)という聖人がありました。大和国葛上の郡茅原の村(奈良県御所市)の人です。俗姓は賀茂、役の氏でした。年来、葛木の山に住み、藤の皮を以て衣とし、松の葉を...
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巻十一第二話② 行基をののしった智光の話

(①より続く) 巻11第2話 行基菩薩学仏法導人語 第二 過去世において、行基菩薩は和泉国大鳥の郡(大阪府堺市)に住む人の娘でした。幼いころ、祖父母にいつくしまれていました。その家に仕えている下童がありました。庭の糞をかたづけ、棄てること...
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