巻二十六(全)

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巻二十六第十話 無人島で夫婦となった兄妹の話

巻26第10話 土佐国妹兄行住不知島語 第十 今は昔、土佐国幡多郡(高知県幡多郡)に住む下衆(身分の低い者)がありました。自分が住む浦ではなく、他の地の浦に田を作っていました。自分が住む浦には種を蒔き、苗代をつくります。苗が植えられる大き...
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巻二十六第九話 巨大ムカデと大蛇が戦う話

巻26第9話 加賀国諍蛇蜈島行人助蛇住島語 第九 今は昔、加賀国(石川県南部)の下衆(身分の低い者)が七人、徒党を組んで常に海に出ていました。釣りを好んで業として、七人がひとつの船に乗りこんで漁に出て、長いこと過ごしていました。この者たち...
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巻二十六第八話④ 神になった男(生贄になった男④)

(③より続く) 巻26第8話 飛騨国猿神止生贄語 第八 生贄を出した家の家主は、「私が出した生贄に問題があったのだろうか」と冷静ではいられず、怖ろしく思っていました。生贄の男の妻は思いました。 「夫は刀を隠して持っていった。このように...
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巻二十六第八話③ 返り討ちにあった猿神(生贄になった男③)

(②より続く) 巻26第8話 飛騨国猿神止生贄語 第八 祭の七日前になりました。この家は注連(しめなわ)をめぐらせました。男にも精進潔斎させました。村の他の家々も注連を引き、慎しんでいました。妻は、「夫とともにいられるのは、あと何日か」...
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巻二十六第八話② 消沈する美しい妻(生贄になった男②)

(①より続く) 巻26第8話 飛騨国猿神止生贄語 第八 郡司の家ほどは大きくありませんが、みごとに飾られた家でした。男女の使用人が多くありました。使用人たちは僧の来訪を待ち喜び、走り騒ぎました。浅黄の男は、板敷の上から「はやくあがってく...
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巻二十六第八話① 山の中の隠れ里(生贄になった男①)

巻26第8話 飛騨国猿神止生贄語 第八 今は昔、仏道修行のため旅をする僧がありました。あてもなく歩むうち、飛騨国(岐阜県北部)に入りました。 ある日、山深く入り、道に迷うことがありました。方角もまったくわからないまま、木の葉がうずたかく...
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巻二十六第七話 生贄を食らう猿神の話

巻26第7話 美作国神依猟師謀止生贄語 第七 今は昔、美作国(岡山県)に中参と高野という神がありました。中参は猿、高野は蛇のすがたをしていました。 毎年、これを祭るために、生贄を備えました。その生贄には、国人の娘で、未だ嫁が...
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巻二十六第六話 継母が悪霊が憑いた人の家に娘をつれていく話(欠話)

巻26第6話 継母託悪霊人家将行継娘語 第六(欠文) 【解説】草野真一  『新日本古典文学大系37 今昔物語集5』(岩波書店)によれば、成立時から欠けていたらしい。 『今昔物語集』は似た話を続けて述べる「二話一類」という様式で記述され...
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巻二十六第五話④ 追放された母娘(埋められた児の話④)

巻26第5話 陸奥国府官大夫介子語 第五 (③より続く) 夜が明けるのも待ち遠しく、翌朝になって児に食事をさせたあと、従者たちを呼び集めて、兄のもとへ行きました。着いてみると、家は静かで、人もほとんどありません。「介殿は」と問うと、「国...
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巻二十六第五話③ 児の発見と蘇生(埋められた児の話③)

巻26第5話 陸奥国府官大夫介子語 第五 (②より続く) かの伯父は、急に児の顔を見たくなって、恋しく思いました。従者たちはみな出払っていて、呼ぶことができませんでした。それでも恋しく思ったので、舎人男が一人あったのに命じて、「馬に鞍を...
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巻二十六第五話② 継母の陰謀(埋められた児の話②)

巻26第5話 陸奥国府官大夫介子語 第五 (①より続く) 夫はこれを聞くと、鼻で笑って言いました。 「おまえは、さも難しいところであり、大事なことであるように言うなあ。私にまかせておけ。御前(継母)さえ許していただければ、誰がした...
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巻二十六第五話① 陸奥国の兄弟(埋められた児の話①)

巻26第5話 陸奥国府官大夫介子語 第五 今は昔、陸奥の国(東北地方太平洋岸)に、権勢も財力もある兄弟がありました。兄は弟よりどんなことでも勝っていました。国の介(長)をつとめ、政務をおこなっていたので、国の庁(国府)に常にあらねばならず...
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巻二十六第四話 下男の部屋を借り女と会っていて殺されかけた話

巻26第4話 藤原明衡朝臣若時行女許語 第四 今は昔、大学頭(国家公務員養成所の長官)藤原明衡という学者がありました。その人が若いころ、然るべき所に宮仕えしている女房を深い仲になり、こっそり通っていました。 女房の部屋に行って寝るのは都合...
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巻二十六第三話 洪水にあい火災にあい高木につるされ、それでも生きた童子の話

巻26第3話 美濃国因幡河出水流人語 第三 今は昔、美濃国(岐阜県)に因幡河(長良川)という大河がありました。雨が降って水が出た時には、量り無い洪水になりました。河辺に住む人は、洪水のときに登るために、家の天井を強くつくり、板敷の様に固め...
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巻二十六第二話 蕪で自慰した男と妊娠した娘の話

巻26第2話 東方行者娶蕪生子語 第二 今は昔、京から東の国に下る者がありました。 どこの国郡ともわからず、ある郷を通ったとき、婬欲がさかんに起こり、女を抱くことばかり考えておかしくなりそうで、しずめることができませんでした。どうし...
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