巻二十二(全)巻二十二第一話 中臣鎌足が藤原の姓を賜わった話 巻22第1話 大職冠始賜藤原姓語第一 今は昔、皇極(こうぎょく)天皇と申し上げた女帝の御世に、皇子の天智(てんじ)天皇は皇太子でいらっしゃいました。その当時、一人の大臣がいました。蘇我蝦夷(そがのえみし)といい、馬子(うまこ)の大臣(おとど... 2018.06.22巻二十二(全)
巻一(全)巻一第四話③ 髪を落とし、苦行林に入った(釈迦伝09) 巻1第4話 悉達太子出城入山語 第四 (巻一第四話②より続く) 太子は跋伽(ばか)仙人の苦行林にたどりつきました。馬より降り、背をなでながら言いました。 「私はついにここまで来た。この上なく喜ばしいことだ」 さらに、車匿に告... 2018.06.15巻一(全)
巻一(全)巻一第四話① 父は子の心を知り涙した(釈迦伝07) 巻1第4話 悉達太子出城入山語 第四 今は昔、浄飯王の子・悉達太子は十九歳になりました。出家したいという気持ちを宿して、父王に面会しました。まるで帝釈天が梵天に詣でるように(どちらもバラモン教の神、仏教の守護神)、堂々とした姿でした。 ... 2018.06.05巻一(全)
巻一(全)巻一第四話② 愛馬とともに城を出た(釈迦伝08) 巻1第4話 悉達太子出城入山語 第四 (巻一第四話①より続く) 真夜中を過ぎたころ、浄居天そしてさまざまな天人が虚空に充ち満ちて、声をあわせて太子に語りかけました。 「城の内にある者も外にある者もことごとく眠っています。出家するなら今... 2018.06.08巻一(全)
English4-24 A Great Buddhist Philosopher Nagarjuna Became an Invisible Man and Raped Many Queens Konjaku Monogatari Volume 4 episode 24th Once upon a time, there was a Buddhist philosopher, Nagarjuna, in India. He was... 2018.05.30English
巻二十(全)巻二十第一話 天狗が海に不思議な音を聞いた話 巻20第1話 天竺天狗聞海水音渡此朝語 第一 今は昔、天竺(インド)に天狗がおりました。 天竺より震旦(中国)へと渡る道に、海の水が 「諸行無常。是法滅法。生滅々已。寂滅為楽。」 と鳴るところがありました。 天狗はこれを聞いて大い... 2018.05.29巻二十(全)
巻一(全)巻一第三話③ 死を知った。どう生きるか考えた(釈迦伝06) 巻1第3話 悉達太子在城受楽語 第三 (巻一第三話②より続く) そのころ、ひとりのバラモンの子がありました。名を憂陀夷(うだい)と申します。聡明で智恵に恵まれ、弁舌に長けていました。 王は彼を呼びこう言いました。 「太子は今世に... 2018.05.24巻一(全)
巻一(全)巻一第三話② 老いと病を知る(釈迦伝05) 巻1第3話 悉達太子在城受楽語 第三 (巻一第三話①より続く) あるとき、太子はたくさんの花が咲きほこり、泉が清々しくすずしく流れていると聞いて、「外に出てみよう」と考えました。太子は侍女を遣わし、これを王に願い出ました。 「城に... 2018.05.21巻一(全)
巻一(全)巻一第三話① 王子は女に興味を示さなかった(釈迦伝04) 巻1第3話 悉達太子在城受楽語 第三 今は昔、浄飯王の子・悉達太子(しっだたいし、シッダールタ王子)は、十七歳になりました。父王は大臣を集め、宣言しました。 「太子はすでに大人になった。后をめとってやろう。誰か、これはという娘を知る者はある... 2018.05.18巻一(全)
巻七巻七第三話 邪教を崇める老母が天界に転生した話 巻7第3話 震旦豫州神母聞般若生天語 第三 今は昔、震旦の予州にひとりの老母がおりました。若い頃から因果の理法を否定する邪見の持ち主で、鬼神を崇める邪教を深く信仰し、仏法には目を向けようともしませんでした。仏法を嫌うあまりに寺や塔には... 2018.05.11巻七
巻一(全)巻一第二話② シッダールタ「目的を達成した人」と名づけられた(釈迦伝03) 巻1第2話 釈迦如来人界生給語 第二 (巻一第二話①より続く) 摩訶那摩(まかなま)という大臣が大王のもとに参り、太子が生まれたことを伝えました。さまざまな希有があったことも申し上げました。 王は驚きつつ園に入りました。一人の女官が太子を抱... 2018.05.07巻一(全)
巻一(全)巻一第二話① 花園で生まれた太子の話(釈迦伝02) 今は昔、釈迦如来の母、摩耶夫人は、彼女の父の善覚長者と共に、春のはじめ二月八日に、嵐毗尼(ルンビニ)園に無憂樹(ムウジュ)を見に行きました。夫人は園に到着すると、宝の車より降りました。たくさんの美しい瓔珞(ネックレスや腕輪などの装飾品)をつ... 2018.05.07巻一(全)
巻五(全)巻五第六話 王の五百の卵が初めて父母を知る話 巻5第6話 般沙羅王五百卵初知父母語 第六 今は昔、天竺の般沙羅(はんしゃら)国に大王があり、その名を般沙羅王といいました。その后は五百の卵を産みました。大王はそれを見て奇妙に思いました。后もそれを恥ずかしく思い、小さな箱に入れて使いによ... 2019.08.21巻五(全)
巻一(全)巻一第一話 王妃が白象の夢を見て懐妊した話(釈迦伝01) 巻1第1話 釈迦如来人界宿給語 第一 今は昔、釈迦如来がまだ仏になっていないころは、釈迦菩薩といって、兜率天(とそつてん)の内院というところに住んでいました。 「閻浮提(人間界)に生まれよう」と考えはじめたとき、五衰が現れはじめました。五衰... 2018.04.25巻一(全)
巻四(全)巻四第十三話 船を海中にひきずりこんだ竜王の話 巻4第13話 天竺人於海中値悪竜人依比丘教免害語 第十三 今は昔、天竺の人は、道を行く時は必ず比丘(僧)をつれていたといいます。仏法の加護があるためです。 昔、ある人が商いのために船に乗り、海に出ました。にわかに悪風が吹いて、船を海の... 2020.11.10巻四(全)