巻三十(全)

巻三十第七話 女を追い九州に下った少将が拉致された話

巻30第7話 右近少将□□□□行鎮西語 第七 今は昔、右近の少将□□という人がありました。容姿やありさまが美しく、心持ちのよい人でした。管絃をたしなんでいました。 九月十日のころ(旧暦)、月がとても美しい夜に、少将が人の家をたずねることが...
巻四(全)

巻四第三十五話 子が死んでも動じない父母の話

巻4第35話 仏御弟子値田打翁語 第卅五 今は昔、天竺。 仏の御弟子である一人の比丘(僧侶)が歩いていました。 老人と若い男がふたり、荒地を耕しています。 比丘が「田を作っているのだろう」と思っていると、若い男が急に倒れ、死...
巻二(全)

巻二第八話 幸福の理由ははるか昔の生にある

巻2第8話 舎衛国金天比丘語 第八 今は昔、舎衛国(コーサラ国)に一人の長者がありました。家は大きく富み、無量の財宝がありました。男の子がひとりできました。その児の身は金色で、この世に並ぶものがないほど美しい子でした。父母はこれを喜...
巻二十七(全)

巻二十七第二十話 近江国の生霊が、京に来て人を殺した話

巻27第20話 近江国生霊来京殺人語 第二十 今は昔、京から美濃・尾張(岐阜県・愛知県)の方に下ろうとする下郎がおりました。 京を暁に出立しようと思い、夜深くに起きて行くと、□□と□□の辻で、大路に青みがかった衣を着た女房の裾を取ったのが...
巻二十七(全)

巻二十七第十九話 油瓶の物気が人を殺した話

巻27第19話 鬼現油瓶形殺人語 第十九 今は昔、小野宮右大臣と申し上げる方がいらっしゃいまして、お名前を実資と申し上げました(藤原実資)。才覚がおありで、賢くいらっしゃったので、世の人は「賢人の右大臣」とお呼びしました。 その人が、参...
巻二十(全)

巻二十第二十一話 罪のために牛として生まれた男の話

巻20第21話 武蔵国大伴赤麿依悪業受牛身語 第廿一 今は昔、武蔵の国多摩の郡(東京都心・都下)の大領(郡司の最高位)に、大伴の赤麿という人がありました。天平勝宝元年(西暦749年)の十二月十九日に、亡くなりました。 翌年五月七日、その家...
巻四(全)

巻四第三十四話 大金を投げ捨てた兄弟の話

巻4第34話 天竺人兄弟持金通山語 第卅四 今は昔、天竺に兄弟がありました。ともに旅をするうち、それぞれが千両の金を得ました。 山々を通っていくうち、兄は思いました。 「弟を殺し、千両の金を奪って、私の千両に加えれば、二千両に...
巻五(全)

巻五第二十九話 大魚の肉を食べた五人の山人の話

巻5第29話 五人切大魚肉食語 第廿九 今は昔、天竺の海辺の浜に、大魚が寄りました。 そのとき、山人(木樵など)が五人、通りかかりました。五人はこの大魚を見ると、魚の肉を切取って食べました。それを始めとして、世の人がこのことを聞いて集まり...
巻二(全)

巻二第七話 縛られ監禁された女奴隷が天に生まれた話

巻2第7話 婢依迦旃延教化生天報恩語 第七 今は昔、天竺の阿般提国(あはんだいこく)に長者がありました。大いに富んで、財をたくわえていましたむさぼる心を持っていて、慈悲がありませんでした。 長者の家に、一人の婢(奴隷女)がありま...
巻二十七(全)

巻二十七第十八話 鬼が板になって人を殺した話

巻27第18話 鬼現板来人家殺人語 第十八 今は昔、夏の頃、ある人の元に、若い侍で立派な者二人が、南向きの放出(はなちで)の間で宿直していました。この二人は元から武道の心得があり、□な田舎人たちに、太刀などを持ち、徹夜で物語をしていました...
巻十七(全)

巻十七第二十二話 地獄からよみがえった男の話

巻17第22話 賀茂盛孝依地蔵助得活語 第廿二 今は昔、賀茂の盛孝という人がありました。心がまっすぐで、処世にも長けていました。公私にいそがしく、家は豊かでした。また、慈悲の心があり、生き物を殺すこともありませんでした。道心深く、月ごとの...
巻四(全)

巻四第三十三話 牛をほめて賭けに勝った話

巻4第33話 天竺長者婆羅門牛突語 第卅三 今は昔、天竺に長者とバラモンがありました。千両をかけて牛を闘わせていました。日を決めて、それぞれが一頭ずつ牛を出し、闘う様子を眺めるのです。これを見に来る人も多勢いました。 長者が言いました。...
巻二十八

巻二十八第六話 清原元輔、賀茂の祭りで落馬する

巻28第6話 歌読元輔賀茂祭渡一条大路語 第六 今は昔、清原元輔(きよはらのもとすけ)という歌人がいました。それが内蔵助(くらのすけ・宮中の御用物の調達にあたった内蔵寮の次官)になって賀茂祭の奉幣使を務めたのですが、一条大路を通っていると...
巻二十七(全)

巻二十七第十七話 川原の院で妻が吸い殺された話

巻27第17話 東人宿川原院被取吸妻語 第十七 今は昔、東国の方から、五位の位を買おうと思って、上京してきた者がいました。 その妻も「このついでに京の観光でもしよう」と言って、夫と共に上京した所、宿の手違いで宿所がなく、今晩宿泊する所...
巻二十(全)

巻二十第二十話 牛となって生前の借りをかえした話

巻20第20話 延興寺僧恵勝依悪業受牛身語 第二十 今は昔、延興寺という寺がありました。その寺に、恵勝という僧がおりました。長く寺に住む間に、寺の風呂に使う薪一束を人に与えたことがありました。その後、恵勝はこれを償うことなく亡くなりました...
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