巻二(全)

巻二第七話 縛られ監禁された女奴隷が天に生まれた話

巻2第7話 婢依迦旃延教化生天報恩語 第七 今は昔、天竺の阿般提国(あはんだいこく)に長者がありました。大いに富んで、財をたくわえていましたむさぼる心を持っていて、慈悲がありませんでした。 長者の家に、一人の婢(奴隷女)がありま...
巻二十七(全)

巻二十七第十八話 鬼が板になって人を殺した話

巻27第18話 鬼現板来人家殺人語 第十八 今は昔、夏の頃、ある人の元に、若い侍で立派な者二人が、南向きの放出(はなちで)の間で宿直していました。この二人は元から武道の心得があり、□な田舎人たちに、太刀などを持ち、徹夜で物語をしていました...
巻十七(全)

巻十七第二十二話 地獄からよみがえった男の話

巻17第22話 賀茂盛孝依地蔵助得活語 第廿二 今は昔、賀茂の盛孝という人がありました。心がまっすぐで、処世にも長けていました。公私にいそがしく、家は豊かでした。また、慈悲の心があり、生き物を殺すこともありませんでした。道心深く、月ごとの...
巻四(全)

巻四第三十三話 牛をほめて賭けに勝った話

巻4第33話 天竺長者婆羅門牛突語 第卅三 今は昔、天竺に長者とバラモンがありました。千両をかけて牛を闘わせていました。日を決めて、それぞれが一頭ずつ牛を出し、闘う様子を眺めるのです。これを見に来る人も多勢いました。 長者が言いました。...
巻二十八

巻二十八第六話 清原元輔、賀茂の祭りで落馬する

巻28第6話 歌読元輔賀茂祭渡一条大路語 第六 今は昔、清原元輔(きよはらのもとすけ)という歌人がいました。それが内蔵助(くらのすけ・宮中の御用物の調達にあたった内蔵寮の次官)になって賀茂祭の奉幣使を務めたのですが、一条大路を通っていると...
巻二十七(全)

巻二十七第十七話 川原の院で妻が吸い殺された話

巻27第17話 東人宿川原院被取吸妻語 第十七 今は昔、東国の方から、五位の位を買おうと思って、上京してきた者がいました。 その妻も「このついでに京の観光でもしよう」と言って、夫と共に上京した所、宿の手違いで宿所がなく、今晩宿泊する所...
巻二十(全)

巻二十第二十話 牛となって生前の借りをかえした話

巻20第20話 延興寺僧恵勝依悪業受牛身語 第二十 今は昔、延興寺という寺がありました。その寺に、恵勝という僧がおりました。長く寺に住む間に、寺の風呂に使う薪一束を人に与えたことがありました。その後、恵勝はこれを償うことなく亡くなりました...
巻三十(全)

巻三十第六話 死んだ妻と稲荷で出会った女の話

巻30第6話 大和国人得人娘語 第六 今は昔、国守の□□という人がありました。とてもよい家柄の人でしたが、どういうわけか受領(地方の行政官、裕福になることが多い)で、たいへん豊かですべてがかなうような暮らしをしていました。 その人の妻が懐...
巻二(全)

巻二第六話 病んだ老母が腐った米汁を布施して天に生まれた話

巻2第6話 老母依迦葉教化生天報恩語 第六 今は昔、天竺で迦葉(大迦葉、マハーカーシヤパ)尊者が里に出て乞食(こつじき)していました。尊者は思いました。「私は富貴の家にはしばらく行かない。貧窮の人のところに行って、その施しを受けよう」まず...
巻二十七(全)

巻二十七第十六話 怪異の棲む堂、狂死した女の話

巻27第16話 正親大夫□□若時値鬼語 第十六 今は昔、正親の大夫という者がおりました。 その人が若かった時に、身分の高い所に宮仕えしていた女を語らって、時々は棲み通ったが、しばらく行かなくなっていたので、仲立ちの女に言伝をしている...
巻二十七(全)

巻二十七第十五話 赤子を食らう白髪の老婆の話

巻27第15話 産女行南山科値鬼逃語 第十五 今は昔、ある所に宮仕えしている若い女がおりました。父・母、親類縁者もおらず、少しの知り合いすらいなかったので、立ち寄る所もなくて、ただ局にいて、「もし、病気になった時に、どうしたらいいのだろう...
巻二十七(全)

巻二十七第十四話 東国から上ってきた人が鬼に喰われた話

巻27第14話 従東国上人値鬼語 第十四 今は昔、東の方から上京してきた人が、勢田橋(瀬田の唐橋。滋賀県大津市瀬田川にかかる。東国からの入り口)を渡って来て、日が暮れたので、人家に宿を借りようとした所、その辺に人も住まない大きな家があり、...
巻二十六(全)

巻二十六第二話 蕪で自慰した男と妊娠した娘の話

巻26第2話 東方行者娶蕪生子語 第二 今は昔、京から東の国に下る者がありました。 どこの国郡ともわからず、ある郷を通ったとき、婬欲がさかんに起こり、女を抱くことばかり考えておかしくなりそうで、しずめることができませんでした。どうし...
巻二十(全)

巻二十第十九話 地獄の鬼に賄賂をおくった話

巻20第19話 橘磐島賂使不至冥途語 第十九 今は昔、橘の磐島という者がありました。聖武天皇の御代、奈良の都の人でした。大安寺の西の郷に住んでいました。 大安寺の修多羅供(しゅたらく、寺院運営の基金)の銭四十貫を借り、越前の国(福井県)敦...
巻五(全)

巻五第二十八話 巨大な魚の王に出会った船乗りの話

巻5第28話 天竺五百商人於大海値摩竭大魚語 第廿八 今は昔、天竺で五百人の船乗りが宝を求めるために航海していました。梶取(船長)が楼の上の人に問いました。 「なにか見えるか」 楼上の人が答えました。 「太陽がふたつ見えます...
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