巻二十四(全)

巻二十四第四話 袖から何十本も針を抜き出し立ててみせる老婆の話

巻24第4話 於爪上勁刷返男針返女語 第四 今は昔、□天皇の御代に、右近の陣に□の春近という舎人がありました。蹴鞠を得意としていました。 その春近が後の町(后町)の井の井筒によりかって、若い女たちが水汲みにたくさんやってくるのに見せようと...
巻二十四(全)

巻二十四第三話 小野宮の饗宴で九条大臣が素晴らしい衣を授かった話

巻24第3話 小野宮大饗九条大臣得打衣語 第三 今は昔、小野宮大臣が、大宴会を催したとき、九条大臣が主賓としてお越しになりました。 宴の引き出物は、女物の装束ひとそろいでした。それには砧で打った紅色の細長が添えられておりました。前駆が手...
巻二十(全)

巻二十第八話 良源僧正の霊が余慶僧正を伏した話(欠話)

巻20第8話 良源僧正成霊来観音院伏余慶僧正語 第八(欠文) 【解説】草野真一 下の護符は、良源僧正の二態をあらわしている。(クリックすると拡大) 左は元三大師(がんざんだいし)、天台宗最高位の天台座主まで上り詰めた良源の肖像であ...
巻四(全)

巻四第十六話 二つにわかれたガンダーラの仏画の話

巻4第16話 天竺乾陀羅国絵仏為二人女成半身語 第十六 今は昔、天竺の乾陀羅国(けんだらこく、ガンダーラ)に大王がありました。波斯利迦王(はしりかおう、カニシカ王)といいます。王は七重の宝塔を建てました。その東に一里(約400メートル)行...
巻二十四(全)

巻二十四第二話 高陽親王が作ったからくり人形の話

巻24第2話 高陽親王造人形立田中語 第二 今は昔。高陽親王(かやしんのう)という方がいらっしゃいました。桓武天皇の皇子で、とても優れた工芸家として有名な方でした。京都に京極寺という寺院がありますが、これはこの高陽親王が建立したお寺です。...
巻二十四(全)

巻二十四第一話 優れた人たちが不思議なものを目撃する話

巻24第1話 北辺大臣長谷雄中納言語 第一 今は昔、北辺の左大臣という方がいらっしゃいました。嵯峨天皇の皇子で、信(まこと)という名前でした。 一条の北のあたりに住んでいらっしゃったので、北辺の大臣と呼ばれていました。 いろいろなこと...
巻十七(全)

巻十七第六話 地蔵が火事を知らせた話

巻17第6話 地蔵菩薩値火難自出堂語 第六 今は昔、土佐の国に室戸津(高知県室戸市)というところがありました。草堂があり、津寺と呼んでいました。その堂の檐(たる、日除け)はすべて焼け焦げていました。堂は人里から遠く離れた海岸にありました。...
巻四(全)

巻四第十五話 尽きない桶の飯、貧しい老人が富む話

巻4第15話 天竺舎衛国髪起長者語 第十五 今は昔、天竺の舎衛国(コーサラ国)に一人の翁がありました。八十歳にして、とても貧しい人でした。物乞いをして生きていました。この翁に妻がありました。妻はとても髪が長く、彼女より長い髪を持つ者はあり...
巻二十(全)

巻二十第七話 鬼と交わり続けた皇后の話

巻20第7話 染殿后為天狗被嬈乱語 第七 今は昔、染殿后といい、文徳天皇の母(実際には后)であり、藤原良房太政大臣(関白)の娘にあたる人の話です。比するもののない妙なる美しさを備えた方でした。 この后は、常にもののけの病を患...
巻四(全)

巻四第十四話 森で裸の女に出会った話

巻4第14話 天竺国王入山見裸女令着衣語 第十四 今は昔、天竺の国王が多くの従者をひきつれて山に入り、狩をしていたときのことです。長く歩いたためひどく疲れ、空腹でたまらなくなりました。見ると、山中に大きな樹があり、その下に金の床几をおいて...
巻一(全)

巻一第二十話 王女の出家(欠話)

巻1第20話 仏耶輸陀羅令出家語 第二十 【解説】草野真一 タイトルだけあって、中身がない。 革袋に酒が入っていない理由について、多くの人が詮索した。千年も! 今でも続いている。 前話が女性出家者第一号となった摩訶波闍波提(まかはじゃ...
巻二十五(全)

巻二十五第三話 武者の一騎打ち

巻25第3話 源宛平良文合戦語 今は昔、東国に源充(みなもとのみつる)、平良文(たいらのよしふみ)という二人の武人がいました。 充は通称、田源二(みのたのげんに)、良文は村岳五郎(むらおかのごろう)といいました。 この二人...
巻二十九(全)

巻二十九第二話 多衰丸と調伏丸、二人の盗人の話

巻29第2話 多衰丸調伏丸二人盗人語 第二 今は昔、世に二人の盗人がいました。多衰丸(たすいまろ)調伏丸(ちょうぶくまろ)といいました。多衰丸は世間によく知られた盗人でしたが、土蔵破りを常習としていました。度々捕らえられて獄に繋がれていま...
巻五(全)

巻五第九話 法を聞くために身を焼いた王の話

巻5第9話 転輪聖王為求法焼身語 第九 今は昔、天竺に転輪聖王(世界を支配する理想的帝王)がありました。一切衆生を利益するために、法を求めて、閻浮提(えんぶだい、世界)に宣旨を下しました。「閻浮提の内に、誰か仏法を知る者はあるか」「辺土に...
巻一(全)

巻一第十九話 はじめて出家した女の話

巻1第19話 仏夷母憍曇弥出家語 第十九 今は昔、憍曇弥(きょうどんみ)という人がいました。釈迦仏の叔母であり、母の摩耶夫人(まやぶにん)の妹にあたる人です。 仏が迦維羅衛国(かいらえこく)にあるとき、憍曇弥は言いました。 「女人も精...
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