巻十七(全)

巻十七第十八話 地獄からよみがえった人の話

巻17第18話 備中国僧阿清衣地蔵助得活語 第十八 今は昔、備中の国窪屋の郡大市の郷(岡山県倉敷市)に古老の僧がありました。名を阿清といいます。俗姓は百済の氏です。阿清は紀寺(きのてら、奈良県にあった寺)の基勝律師の弟子でしたが、現在はそ...
巻五(全)

巻五第二十四話 鶴の忠告を信じず落ちて死んだ亀の話

巻5第24話 亀不信鶴教落地破甲語 第廿四 今は昔、天竺で、旱魃のために水が枯渇し、青い草葉もないときがありました。 池に亀が住んでいました。池の水は失せ、亀は命を失おうとしていました。 ある日、一羽の鶴がこの池に食事のためにやってき...
巻二(全)

巻二第三話 病んで孤独な比丘が救われた話

巻2第3話 仏報病比丘恩給語 第三 今は昔、祇園精舎に一人の比丘(僧)がありました。重い病にかかり、五、六年間、辛苦悩乱しました。悪瘡から膿(うみ)と血が流れて、大小便の臭いも臭く、汚れていました人はこれを汚がって、近寄ろうとはしませんで...
巻二十八

巻二十八第三話 老人が歌会で下劣なふるまいをした話

巻28第3話 円融院御子日参曽祢吉忠語 第三 今は昔、円融院が天皇の位を退きなさってのち、御子の日のお出かけのために、船岡山というところにお出かけになった時、堀川院からお出かけになって、二条通を西に大宮通まで出て、通りを北上していらっしゃ...
巻三十(全)

巻三十第二話 男(平中)が来ないので尼になった女の話

巻30第2話 会平定文女出家語 第二 今は昔、平定文という人がありました。字を平中といいます。たいへんな色好み(女好き)でした。もっとも熱中していたころ、市に出かけました。すこし前まで、女は市で見つけるものだったのです。 ある日、后の宮の...
巻十七(全)

巻十七第十七話 東大寺の僧が生き返った話

巻17第17話 東大寺蔵満依地蔵助得活語 第十七 今は昔、東大寺に一人の僧がありました。名を蔵満といいます。義蔵律師の弟子です。 蔵満が所用あって東大寺から京に上る途上、登昭という人相見として名高い人に出会いました。蔵満はとても喜んで言い...
巻四(全)

巻四第三十話 死人の頭を売り歩く男の話

巻4第30話 天竺婆羅門貫死人頭売語 第三十 今は昔、天竺に一人のバラモンがありました。多くのドクロをヒモでつないで持ち歩き、王城に入って大声で叫びます。 「おれは死人のたくさんのドクロ貫いて持って歩いている。このドクロを買う人はい...
巻二(全)

巻二第二話 天で母に会った仏の話

巻2第2話 仏為摩耶夫人昇忉利天給語 第二 今は昔、仏の母である摩耶夫人(まやぶにん、マーヤー)は、仏を産んで七日後に亡くなりました。その後、太子は城を出て、山に入り、六年苦行を修し、仏になりました。四十余年の間、種々の法を説いて、衆生を...
巻二十九(全)

巻二十九第四話 隠れた女の婿となった話

巻29第4話 隠世人聟□□□□語 第四 今は昔、␣(欠字)の␣(欠字)という人がいました。父母に先立たれ、この先どうやって世渡りをしていこうかと思いあぐねて、妻もいませんので、「頼りになる妻を娶(めと)りたいものだ」と探していますと、...
巻二(全)

巻二第一話 父の死に接した釈迦の話

巻2第1話 仏御父浄飯王死給時語 第一 今は昔、仏の父である迦毗羅国(かぴらこく。釈迦族の王国)の浄飯王(じょうぼんおう、スッドーダナ王)は年老いて病にかかり、日ごとに重くなって悩み乱れていました。痛みはまるで木の実から油をしぼるように身...
巻二十九(全)

巻二十九第三話 正体不明、謎の女盗賊の話(芥川龍之介『偸盗』元話①)

巻29第3話 不被知人女盗人語 第三 今は昔、いつ頃のことでございましょうか、侍ほどの者で、誰だとは知りませぬが、年は三十くらい、すらりとした背格好の、少し赤ひげの男がいました。 ある夕暮れ時に、␣(欠字)と␣(欠字)との辺りを通っていま...
巻三十一

巻三十一第一話 破壊された尼の宮の話

巻31第1話 東山科藤尾寺尼奉遷八幡新宮語 第一 今は昔、天暦(元号。947-957)の御代に、粟田山の東、山科の郷の北の方に寺がありました。藤尾寺といいます。その寺の南に別の堂があり、その堂に一人の年老いた尼が住んでいました。尼はゆたか...
巻五(全)

巻五第二十三話 鼻のない九百九十九匹の猿の話

巻5第23話 舎衛国鼻欠猿供養帝釈語 第廿三 今は昔、天竺の舎衛国(コーサラ国)に山がありました。その山に一本の大樹があり、千匹の猿が住んでいました。みな心をひとつにして、帝釈天を供養していました。 千匹の猿のうち、九百九十...
巻三十一

巻三十一第三十三話 空に去っていった娘の話(かぐや姫の物語)

巻31第33話 竹取翁見付女児養語 第卅三 今は昔、ひとりのおじいさんがおりました。竹を取って籠をつくり、それを売って生活していました。 おじいさんがいつものように籠をつくろうと竹の林に入っていくと、光る竹がありました。竹の節の中には、三寸...
巻十七(全)

巻十七第十六話 流刑の島で地蔵をあがめた聖人の話

巻17第16話 伊豆国大島郡建地蔵寺語 第十六 今は昔、伊豆の国大島の郡(東京都大島町)に、鳥獣もおとずれることのない絶海の孤島がありました。これ以上の悪所はないといえる辺地です。その島の西南に、たいへん霊験に満ちた土地がありました。...
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