巻一(全)巻一第七話 そして彼はブッダとなった(釈迦伝14) 巻1第7話 菩薩於樹下成道語 第七 今は昔、天魔は種々の方法によって、菩薩の成道(悟りを開くこと)を妨げようとしました。しかし、菩薩は芥子ほども動かされることはありませんでした。端正な天女の形も刀で刺し殺される恐怖も慈悲の力で追いやり、二... 2018.08.14巻一(全)
巻二十巻二十第二話 中国の天狗が痛めつけられる話 巻20第2話 震旦天狗智羅永寿渡此朝語 第二 今は昔、震旦(中国)に智羅永寿(ちらようじゅ)というとても法力の強い天狗がおり、日本に渡ってきました。 日本の天狗に語ります。 「わが国には、身分の高い得行の僧が多くあるが、われわれの思う... 2018.08.10巻二十
巻二十八巻二十八第二話 源頼光の郎等たち、祭り見物に行く 巻28第2話 頼光郎等共紫野見物語 第二 今は昔、摂津守(せっつのかみ・大阪府北西部と兵庫県南東部の国司)源頼光朝臣(みなもとのよりみつのあそん)の郎等に、平貞道(たいらのさだみち)・平季武(たいらのすえたけ)・□□の公時(きんとき)とい... 2021.09.22巻二十八
巻一(全)巻一第六話 魔がおそいかかる(釈迦伝13) 巻1第6話 天魔擬妨菩薩成道語 第六 今は昔、菩薩(やがて悟りを開く人、この場合は釈迦)が菩提樹の下で瞑想しているとき、「過去の諸仏が無上道(悟り)を達成したとき、何に座っていたのだろうか」と考えました。そして、「草の上に座るべきだ」と結... 2018.08.06巻一(全)
巻二十二(全)巻二十二第三話 房前の大臣が北家の祖となる話 巻22第3話 房前大臣始北家語 第三 今は昔、房前大臣(ふささきのおとど、藤原房前)と申し上げる方がおいでになりました。この方は淡海公(たんかいこう・藤原不比等)の次男であります。生まれつき非常にすぐれた才能を持っておられたので、淡海公が... 2018.07.09巻二十二(全)
巻一(全)巻一第五話③ 死んじまったらおしまいだ(釈迦伝12) 巻1第5話 悉達太子於山苦行語 第五 (巻一第五話②より続く) 太子は迦蘭仙の苦行所に入りました。?陳如(きょうちんにょ、釈尊の最初の弟子となる)ら、5人が修行していた場所です。 太子は尼連禅河(にれんぜんが、ネーランジャラー川)の河... 2018.07.05巻一(全)
巻二十二(全)巻二十二第二話 藤原不比等と子供たち 巻22第2話 淡海公継四家語第二 今は昔、淡海公(たんかいこう)と申し上げる大臣がおいでになりました。実名は不比等(ふひと)と申し上げます。大織冠(だいしょくかん・藤原鎌足)のご長男で、母は天智天皇のお后であります。 さ... 2018.07.01巻二十二(全)
巻一(全)巻一第五話② リクツだけじゃダメなんだ(釈迦伝11) 巻1第5話 悉達太子於山苦行語 第五 (巻一第五話①より続く) 太子は阿羅邏(あらら)仙人のもとに参りました。 天人たちが仙人に告げました。 「悉達(しっだ)国の王子が、国を捨て、父王と別れて、無上正真の道を求め、一切衆生の苦を救う... 2018.07.01巻一(全)
巻一(全)巻一第五話① 苦行の理由(釈迦伝10) 巻1第5話 悉達太子於山苦行語 第五 今は昔、悉達太子は出家して、跋伽(ばか)仙人の苦行林に入りました。仙人は太子を迎え、深く敬って言いました。 「多くの仙人には威光というものがありません。だからこそあなたをお迎えしたいと思ったのです」... 2018.06.27巻一(全)
巻五(全)巻五第七話 生きている息子の肉を食べて生き残る王の話 巻5第7話 波羅奈国羅睺大臣擬罸国王語 第七 今は昔、天竺の波羅奈国(ヴァーラーナシー)に大王がおりました。寝ている間に王宮の守護神がやってきて、「羅睺(らご)大臣が王位を奪う為に大王を殺させようとしている。すぐに国の外へ出てお逃げなさい... 2020.02.27巻五(全)
巻十七巻十七第一話 地蔵の化身に出会った話 巻17第1話 願値遇地蔵菩薩変化語 第一 今は昔、京の西部に住む僧がありました。たいへん熱心に仏道を歩んでおりました。とくに、地蔵菩薩にたいする思いが強く、「この身のまま、生身の地蔵にお会いして、教えを乞いたい」と考えておりました。 ... 2018.06.23巻十七
巻二十二(全)巻二十二第一話 中臣鎌足が藤原の姓を賜わった話 巻22第1話 大職冠始賜藤原姓語第一 今は昔、皇極(こうぎょく)天皇と申し上げた女帝の御世に、皇子の天智(てんじ)天皇は皇太子でいらっしゃいました。その当時、一人の大臣がいました。蘇我蝦夷(そがのえみし)といい、馬子(うまこ)の大臣(おとど... 2018.06.22巻二十二(全)
巻一(全)巻一第四話③ 髪を落とし、苦行林に入った(釈迦伝09) 巻1第4話 悉達太子出城入山語 第四 (巻一第四話②より続く) 太子は跋伽(ばか)仙人の苦行林にたどりつきました。馬より降り、背をなでながら言いました。 「私はついにここまで来た。この上なく喜ばしいことだ」 さらに、車匿に告... 2018.06.15巻一(全)
巻一(全)巻一第四話① 父は子の心を知り涙した(釈迦伝07) 巻1第4話 悉達太子出城入山語 第四 今は昔、浄飯王の子・悉達太子は十九歳になりました。出家したいという気持ちを宿して、父王に面会しました。まるで帝釈天が梵天に詣でるように(どちらもバラモン教の神、仏教の守護神)、堂々とした姿でした。 ... 2018.06.05巻一(全)
巻一(全)巻一第四話② 愛馬とともに城を出た(釈迦伝08) 巻1第4話 悉達太子出城入山語 第四 (巻一第四話①より続く) 真夜中を過ぎたころ、浄居天そしてさまざまな天人が虚空に充ち満ちて、声をあわせて太子に語りかけました。 「城の内にある者も外にある者もことごとく眠っています。出家するなら今... 2018.06.08巻一(全)