巻二十九(全)

巻二十九第九話 殺した法師の家をたずねた盗人の話

巻29第9話 阿弥陀聖殺人宿其家被殺語 第九 今は昔、□□の国□□の郡に□□寺という寺がありました。その寺に、阿弥陀の聖ということをして諸国を歩く法師がいました。上に鹿の角を付け、末端には二股の金具を付けた杖※1を突き、鉦(かね)を叩いて...
巻二十六(全)

巻二十六第五話① 陸奥国の兄弟(埋められた児の話①)

巻26第5話 陸奥国府官大夫介子語 第五 今は昔、陸奥の国(東北地方太平洋岸)に、権勢も財力もある兄弟がありました。兄は弟よりどんなことでも勝っていました。国の介(長)をつとめ、政務をおこなっていたので、国の庁(国府)に常にあらねばならず...
巻十一(全)

巻十一第二話② 行基をののしった智光の話

(①より続く) 巻11第2話 行基菩薩学仏法導人語 第二 過去世において、行基菩薩は和泉国大鳥の郡(大阪府堺市)に住む人の娘でした。幼いころ、祖父母にいつくしまれていました。その家に仕えている下童がありました。庭の糞をかたづけ、棄てること...
巻十一(全)

巻十一第二話① 仏教を禁じた朝廷と行基の話

巻11第2話 行基菩薩学仏法導人語 第二 今は昔、大日本国に行基菩薩という聖がありました。和泉の国の大鳥(大阪府堺市)の人です。誕生したとき物につつまれて生れたので、父はこれを忌み、木の枝に乗せておいたのですが、生まれたときから言...
巻六(全)

巻六第九話 不空三蔵が武神を呼び唐の玄宗皇帝を助けた話

巻6第9話 不空三蔵誦仁王呪現験語 第九 今は昔、不空三蔵は南天竺の人です。幼少の折、金剛智に随って、天竺から震旦に渡り、震旦で出家し、金剛智に瑜伽無上秘密の教(密教)を受け、世に弘め、衆生を利益しました。ときの震旦の国王、唐の玄宗皇...
巻二(全)

巻二第十五話 須達の美しい娘が十の卵を産んだ話

巻2第15話 須達長者蘇曼女十卵語 第十五 今は昔、天竺の舎衛城(コーサラ国の首都、祇園精舎がある)の中に(インドでは城の中に街がある)、一人の長者がありました。須達(しゅだつ、スダッタ。祇園精舎をつくった人)といいます。彼のたくさんの子...
巻二十九(全)

巻二十九第八話 冷たい川に落ち犬に食われた女の話

巻29第8話 下野守為元家入強盗語 第八 今は昔、下野(しもつけ)の守藤原為元※1という人がいました。家は三条大路よりは南、西洞院大路よりは西に当たる所にありました。 さて、十二月のつごもりの頃に、その家に強盗が入りました。隣家の人々が驚...
巻二十九(全)

巻二十九第七話 使用人が強盗を捕らえ武士になった話

巻29第7話 藤大夫□□家入強盗被捕語 第七 今は昔、猪熊小路と綾小路が交差する辺り※1に、藤大夫□□※2という者が住んでいました。受領の供でもしたのでしょうか、田舎に行って京に帰って来る時に、多くの物を持ち返りそれを整理していました。そ...
巻二十四(全)

巻二十四第三十話 藤原為時、詩作によって任官される

巻24第30話 藤原為時作詩任越前守語 第三十 今は昔、藤原為時(ふじわらのためとき)という人がいました。 一条天皇の御代に、式部丞(しきぶのじょう・式部省の三等官)を勤め上げた功労により、国司になりたいと願い出ましたが、除目(じもく・...
巻二十四(全)

巻二十四第二十九話 藤原義忠が藤原資業の詩を非難した話

巻24第29話 藤原資業作詩義忠難語 第廿九 今は昔、藤原資業(ふじわらのすけなり)という文章博士がいました。 鷹司殿(たかつかさどの・源倫子)の御屏風の色紙形に書く詩を、詩文の達人である博士たちにお命じになり、詩をつくらせましたが、こ...
巻二十六(全)

巻二十六第四話 下男の部屋を借り女と会っていて殺されかけた話

巻26第4話 藤原明衡朝臣若時行女許語 第四 今は昔、大学頭(国家公務員養成所の長官)藤原明衡という学者がありました。その人が若いころ、然るべき所に宮仕えしている女房を深い仲になり、こっそり通っていました。 女房の部屋に行って寝るのは都合...
巻二十四(全)

巻二十四第二十八話 菅原道真が夢で詩の読み方を教えてくれた話

巻24第28話 天神御製詩読示人夢給語 第廿八 今は昔、天神(菅原道真)がおつくりになった詩があります。 東行西行雲眇々 (とうこうさいこうくもびょうびょう) 二月三月日遅々 (にがつさんがつひちちたり) この詩を後世の人は、も...
巻二十四(全)

巻二十四第二十七話 死んだ詩人と詩を解する下女の話

巻24第27話 大江朝綱家尼直詩読語 今は昔、村上天皇の御代に、大江朝綱(おおえのあさつな)という文章博士がいました。 たいへん優れた学者であります。 長年、文章道をもって朝廷に仕え、少しも心もとない点がなく、ついに宰相(さいしょう・...
巻二十七(全)

巻二十七第四十五話 山中で歌を詠じて死んだ話

巻27第45話 近衛舎人於常陸国山中詠歌死語 第四十五 今は昔、□□という近衛舎人(このえとねり、*1)がいました。神楽舎人(かぐらとねり、*2)か何かだったのでしょうか、大変素晴らしい歌詠みでした。 相撲の使い(*3)で東国に下って行く...
巻二十四(全)

巻二十四第二十六話 菅原文時、村上天皇から詩の優劣を訊かれ、逃げ出す

巻24第26話 村上天皇与菅原文時作詩給語 第廿六 今は昔、村上天皇は漢詩文をお好みになっておられましたが、あるとき、「宮の鶯、暁に囀(さえず)る」という題で詩をお作りになりました。  露濃緩語花底(つゆこまやかにしてかんごえんかのそこ...
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