巻二十六(全)

巻二十六第三話 洪水にあい火災にあい高木につるされ、それでも生きた童子の話

巻26第3話 美濃国因幡河出水流人語 第三 今は昔、美濃国(岐阜県)に因幡河(長良川)という大河がありました。雨が降って水が出た時には、量り無い洪水になりました。河辺に住む人は、洪水のときに登るために、家の天井を強くつくり、板敷の様に固め...
巻十九

巻十九第九話② 若君の死(出家した侍②)

(①より続く) 巻19第9話 依小児破硯侍出家語 第九 若君が乳母の家に行き着いて見ると、とても荒れた狭い小宅でした。感じたことのない心地で、おそろしく心細くすごしました。夕暮れ、若君は心苦しげな様子で、独り言に詠みました。 こころか...
巻十九

巻十九第九話① 追い出された若君(出家した侍①)

巻19第9話 依小児破硯侍出家語 第九 今は昔、村上天皇の御代、小一条院の左大臣という人がありました。名を師尹(藤原師尹)といいます。貞信公(藤原忠平)という関白の五男でした。深く愛し大事にしている娘が一人ありました。姿は美しく、心のきれ...
巻十九

巻十九第八話 キジになって鷹と犬に追われた男の話

巻19第8話 西京鷹仕者見夢出家語 第八 今は昔、西京に鷹狩りを仕事にしている者がありました。息子が何人もいて、その子たちにも鷹狩りを仕事にするように伝え教えていました。 常に心にかけ、夜となく昼となく好んだことでしたから、寝ても覚めて...
巻二十八

巻二十八第二十話 高僧の長い長い鼻の話(芥川龍之介『鼻』元話)

巻28第20話 池尾禅珍内供鼻語 第二十 今は昔、池の尾(京都府長岡京市)に、禅智内供(ないぐ、天皇など身分の高い人を修する)という高僧がありました。戒律をよく守り、真言などにも詳しく、行法の修得にたいへん熱心でしたから、池の尾の堂塔・僧...
巻十一(全)

巻十一第一話① 聖徳太子の誕生と英才の話

巻11第1話 聖徳太子於此朝始弘仏法語 第一 今は昔、本朝(日本)に聖徳太子という聖がありました。用明天皇がまだ親王でいらっしゃるとき、穴部の真人(あなほべのまひと)の娘の腹にできた子でした。 ある日、母夫人の夢に金色に輝く僧があらわれて...
巻二十七(全)

巻二十七第四十二話 惑わし神に会い、同じところを巡った話

巻27第42話 左京属邦利延値迷神語 第四十二 今は昔、三条院の御世に、岩清水(石清水八幡宮、*1)に行幸があり、左京の属(さかん、*2)であった邦利延という者を供奉して仕えさせ、九条大路で止まる所を、どう思ったのか長岳の寺戸と言う所まで...
巻二十七(全)

巻二十七第四十一話 少女に化けた狐を後ろに乗せて走った話

巻27第41話 高陽川狐変女乗馬尻語 第四十一 今は昔、仁和寺(にんなじ、*1)の東に高陽川(こうやがわ、*2)という川がありました。その川原には夕方になると、若くて見目麗しい女童(めのわらは、*3)が立っていて、馬に乗って京の方へ行く人...
巻二十(全)

巻二十第二十六話 乞食僧を打って圧死した男の話

巻20第26話 白髪部猪麿打破乞食鉢感現報語 第廿六 今は昔、備中の国小田の郡(岡山県笠岡市)に、白髪部の猪麿という人がありました。よこしまな心をもち、三宝(仏法僧)を信ぜず、また、人にものを与えることをとてもいやがっていました。 ある日...
English

4-26 Divine powers of Asanga Bodhisattva convert Vasubandhu Bodhisattva

Once upon a time, about 900 years after the Buddha’s death, there lived a Buddhist philosopher called Asanga Bodhisattv...
巻二(全)

巻二第十三話 白い衣をまとって生まれた女子の話

巻2第13話 舎衛城叔離比丘尼語 第(十三) 今は昔、天竺の王舎城(マガダ国の都)に、一人の長者がありました。家は大いに富み、無量の財宝がありました。一人の女子が生まれました。世に並ぶものがない端正な子でした。 その女子は生まれたとき、細...
巻六(全)

巻六第六話④ 経を守るため宝を投げ捨てた三蔵法師の話

巻6第6話 玄奘三蔵渡天竺伝法帰来語 第六 (③より続く) その後法師は幾多の貴い地に詣でました。帰国しようとすると、天竺の戒日王(ハルシャ王)は法師に帰依して、様々の財を与えました。その中に鍋がひとつありました。入れた物は取っても尽きず...
巻六(全)

巻六第六話③ 殺されかかった三蔵法師の話

巻6第6話 玄奘三蔵渡天竺伝法帰来語 第六 (②より続く) 法師はそこ(ナーランダの僧院)を出て、尊い霊場を巡礼し、さらに他国へ趣くために、恒伽河(ガンジス川)に至りました。八十余人とともに船に乗り、川を下りました。川の両岸は密林であり、...
巻六(全)

巻六第六話② 三蔵法師を待ったインドの高僧の話

巻6第6話 玄奘三蔵渡天竺伝法帰来語 第六 (①より続く) 法師は摩竭陀国(マガダ国)に至り、世無厭寺(ナーランダ大学/僧院)という寺に入りました。この寺の戒賢(シーラバドラ)論師は、正法蔵ともいわれています。法師はその弟子となり、法を伝...
巻三

巻三第一話 無限に住む在家、浄名(維摩)居士の話

巻3第1話 天竺毗舎離城浄名居士語 第一 今は昔、天竺の毗舎離城(びはりじょう、ヴァイシャーリー)に浄名(維摩、ヴィマラ・キールティ)居士(在家者)という翁がいらっしゃいました。この方の住まわれていた部屋は僅か5畳ほどの広さでした。と...
タイトルとURLをコピーしました