巻二(全)

巻二第十二話 富み、貧窮にあえぎ、ふたたび富んだ指が光る男の話

巻2第12話 王舎城灯指比丘語 第(十二) 今は昔、天竺の王舎城(マガダ国の都)に、一人の長者がありました。家は大いに富み、無量の財宝がありました。一人の男子が生まれました。世に並ぶものがない端正な子でした。 その子は生まれたときから、指...
巻六(全)

巻六第四話 呉王孫権と光を放つ仏舎利の話

巻6第4話 康僧会三蔵至胡国行出仏舎利語 第四 今は昔、天竺に康僧会三蔵という聖人がいらっしゃいました。仏法を伝えるため、震旦に渡る中途、胡(呉の誤りとされる)という国に入りました。 その国の王は未だ三宝(仏法僧)を知らなかったので、三...
巻三十(全)

巻三十第十二話 鹿の声で恋の歌を詠んだ女の話

巻30第12話 住丹波国者妻読和歌語 第十二 今は昔、丹波の国(京都府中部、兵庫県北東部、大阪府北部)に住む人がありました。田舎者ですが、心に情ある人でした。二人の妻を持ち、家を並べて住ませていました。 本妻は丹波の人でした。その妻...
巻四(全)

巻四第四十一話 子を失った父親があの世に行った話

巻4第41話 恋子至閻魔王宮人語 第四十一 今は昔、天竺に比丘(僧)がありました。「羅漢(聖人)になろう」と思い修行していましたが、六十歳になっても羅漢になることができませんでした。とても歎き悲しみましたが、ついに力がおよびませんでした。 ...
巻十七(全)

巻十七第二十六話 亀を救い冥途で助けられた話

巻17第26話 買亀放男依地蔵助得活語 第廿六 今は昔、近江の国甲賀の郡(滋賀県甲賀市)に一人の下人がありました。とても貧しく、よりどころもありませんでした。妻は常に人に雇われ、機織りを職業として生きていました。 妻は織った布を一反、自分...
巻二十七(全)

巻二十七第三十四話 暗闇で名を呼ぶものの話

巻27第34話 被呼姓名射顕野猪語 第卅四 今は昔、□□国の□□郡に兄弟が二人で住んでいました。兄は故郷で狩りを生業にしていて、弟は上京して宮仕えをして時々は故郷に帰ってきました。 兄が九月の下旬で闇が深い夜に、燈(ともし、*1)と...
巻二十七(全)

巻二十七第三十三話 闇夜に光るものが見えた話

巻27第33話 西京人見応天門上光物語 第卅三 今は昔、西の京(荒廃した地域)に住む家族がありました。父をなくし、年老いた母だけがありました。兄は侍として人につかえていました。弟は比叡山の僧でした。 母親が長く重病をわずらっていたため、二人...
巻二十五(全)

巻二十五第五話 平維茂と藤原諸任の死闘(その2)

巻25第5話 平維茂罸藤原諸任語 第五 さて一方、余五はかの家で、夜が明けるまで走り回って下知しながら奮戦し、敵を多く射殺して、もはや矢も尽き、味方も残り少なくなったので、「この上、戦っても無駄だ」と思い、着ていた衣を脱ぎ捨て、女が着て...
巻二十五(全)

巻二十五第五話 平維茂と藤原諸任の死闘(その1)

巻25第5話 平維茂罸藤原諸任語 第五 今は昔、実方(さねかた)の中将(藤原実方)というひとが陸奥守(むつのかみ・東北地方の国司)になって任国に下りましたが、この人は高貴な家柄の貴族であったので、国内のしかるべき武士たちはみな前の守に対す...
巻六(全)

巻六第三話② 帝を否定し死を予言した達磨の話

(①より続く) 巻6第3話 震旦梁武帝時達磨渡語 第三 梁の武帝の時代でした。武帝は巨大な伽藍を建立して、数体の仏像を鋳造し、塔をたて、数部の経巻を書写して思いました。「私は殊勝の功徳を修した。これを智恵ある僧に見せて、讃められ貴ばれ...
巻六(全)

巻六第三話① 仏法を弘めようとして追い払われた達磨の弟子の話

巻6第3話 震旦梁武帝時達磨渡語 第三 今は昔、南天竺に、達磨和尚という聖人がありました。その弟子に、仏陀耶舎(ぶっだやしゃ)という比丘(僧)がありました。 達磨は仏陀耶舎に言いました。 「すみやかに震旦国に行き、法を伝えなさい」...
巻四(全)

巻四第四十話 貧しく美しい娘と話さない太子の話

巻4第40話 天竺貧女書写法花経語 第四十 今は昔、天竺に女がありました。家が貧しく、財がないうえに、子もありませんでした。女は仏神に祈りました。 「せめて子をつくり、生きるたよりとしたい」 女はたちまち懐妊し、一人の女の子を産みまし...
巻三十(全)

巻三十第十一話 貝を愛でた古い妻と食うことだけを考えた新しい妻の話

巻30第11話 品不賤人去妻後返棲語 第十一 今は昔、誰と言うことはできませんが、人品賤しからぬ君達受領(公達受領、位階は高いが地方の国司となった者)の年若い青年がありました。心に情があり、由緒正しく見えました。 その人は年来いっしょに暮...
巻二(全)

巻二第十一話 手のひらに無限に金貨がわき出る幸福な男の話

巻2第11話 舎衛城宝手比丘語 第十一 今は昔、天竺の舎衛城(コーサラ国の都)に、一人の長者がありました。家は大いに富み、無量の財宝がありました。一人の男子が生まれました。世に並ぶものがない端正な子でした。 子は両手のひらに、それぞれ金貨...
巻二十七(全)

巻二十七第三十二話 謎の家に勤めた女の話

巻27第32話 民部大夫頼清家女子語 第卅二 今は昔、民部大夫(戸籍などを扱う民部省の役人)で、□□頼清という人がありました。斎院を勘当になった(賀茂神社の職を解かれた)ので木幡(宇治市木幡)の別邸にうつりました。 頼清が女...
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