巻三十(全)

巻三十第五話 おちぶれた夫と豊かになった妻が再会する話

巻30第5話 身貧男去妻成摂津守妻語 第五 今は昔、京にとても貧しい人がいました。身分も高くありませんでした。 頼れる知人もなく、父母親類もなく、家もなかったので、人に雇われて身をよせていました。そこでも重用されることはなかったので、「も...
巻二(全)

巻二第五話 嵐の朝に出かけた釈迦の話

巻2第5話 仏人家六日宿給語 第五 今は昔、仏は舎衛国(コーサラ国)にあり、人の家に六日間宿泊し、供養を受けました。 七日めの朝、出かけようとすると、天が陰り風が吹き、川ができるような洪水になりました。家の主人が仏に申し上げました。「今日...
巻二十七(全)

巻二十七第十三話 安義橋の鬼が弟に化けて命を奪った話

巻27第13話 近江国安義橋鬼噉人語 第十三 今は昔、近江(滋賀県)守□□という人が、その国に赴任していた時期に、館の男たちの間に勇猛な者が多数いて、今昔物語りなどをして、碁・双六を打って、遊びほうけては喰って酒を飲んでいると「この国に安...
巻二十七(全)

巻二十七第十二話 朱雀院で餌袋のお菓子がとられた話

巻27第12話 於朱雀院被取餌袋菓子語 第十二 今は昔、六条院の左大臣と申し上げる方がいらっしゃいまして、お名前を重信と申し上げます。 その大臣が方違えに朱雀院へ一夜お泊りになるということで、石見守藤原頼信という、当時瀧口(たきぐち...
巻二十七(全)

巻二十七第十一話 料理人が伴大納言の霊を見た話

巻27第11話 或膳部見善雄伴大納言霊語 第十一 今は昔、□□の頃、天下に咳病が蔓延して、誰もが病み、貴賎を問わず病に倒れておりました。 ある所に料理人をしていた男がおり、仕事を全て終えたので、午前零時頃になって皆が寝静まった頃に家を出た...
巻二(全)

巻二第四話 釈迦が祈った謎の塔の話

巻2第4話 仏拝卒堵婆給語 第四 今は昔、仏が伽頻国(かひんこく、釈迦の出身国)にあったとき、喩山陀羅樹(ゆせんだらじゅ)の下にいらっしゃいました。そこには卒堵婆(そとば、塔)がありました。仏はこれを礼拝なさいました。 阿難・舎利弗・迦葉...
巻三十(全)

巻三十第四話 恋人との再会と同時に死んだ女の話

巻30第4話 中務大輔娘成近江郡司婢語 第四 今は昔、中務の大輔(なかつかさのたいふ、宮中の事務を行う第二等官)□□という人がありました。男の子はおらず、娘がひとりありました。 貧しい家でしたが、兵衛の佐(ひょうえのすけ、内裏の警護...
巻四(全)

巻四第三十二話 薬が人となり皇子を救った話

巻4第32話 震旦国王前阿竭陀薬来語 第卅二 今は昔、震旦(中国)に皇子がありました。容姿が端正で美しい心をもっていました。父王はこの皇子をたいへんに愛していました。 やがて、皇子は重い病を得て床につき、数か月が経ちました。国王はこれを...
巻十七(全)

巻十七第二十一話 六波羅蜜寺の地蔵像の由来

巻17第21話 但馬前司□□国挙依地蔵助得活語 第廿一 今は昔、但馬(兵庫県)の前司(ぜんじ、前任の国司)国挙(くにたか)という人がありました。長く公務をつとめ、私も充実させているうち、身に病を受け、死ぬことになりました。すぐに閻魔の庁に...
巻五(全)

巻五第二十七話 山中で象におそわれた僧の話

巻5第27話 天竺象足踏立株謀人令抜語 第廿七 今は昔、天竺に一人の比丘(僧)がありました。深い山の中を歩いていると、大象を見ました。比丘は恐れ、いそいで高い木に昇り、葉の中に隠れました。象は木の下を通っていきました。比丘は「うまく隠...
巻二十七(全)

巻二十七第十話 油を盗む怪異の話

巻27第10話 仁寿殿台代御灯油取物来語 第十 今は昔、延喜(醍醐天皇)の御世に、物が仁寿殿の対代(たいしろ、建て増しの部屋)の灯用油を夜半くらいに取りに来て、紫宸殿(ししんでん、*1)の方に去っていくということが毎夜ありました。 天皇...
巻二十八

巻二十八第五話 越前守為盛の六衛府の官人への言いわけ

巻28第5話 越前守為盛付六衛府官人語 第五 今は昔、藤原為盛朝臣(ふじわらのためもりのあそん)という人がいました。越前守(えちぜんのかみ・現在の福井県東部の国司)であったとき、六衛府の下級役人に支給すべき大粮米(だいろうのよね・官給の米...
巻二十七(全)

巻二十七第九話 未明の役所で消えた役人の話

巻27第9話 参官朝庁弁為鬼被噉語 第九 今は昔、太政官(だいじょうかん、中央官庁)が朝庁という事を行っていました。未明に人が参るものでした。 その時、史(さかん、三等官)□□の□□という者が遅刻し、弁(史の上司)は早出して席に座って...
巻二十七(全)

巻二十七第八話 内裏で起こったバラバラ殺人、手足だけが見つかった話

巻27第8話 於内裏松原鬼成人形噉女語 第八 今は昔、小松(光孝)天皇の御世に、武徳殿の松原を若い女三人が連れ立って内裏へ向かって歩いていました。八月十七日の夜だったので、大変明るい月夜でございました。 すると、松の木のもとに男が一...
巻二十八

巻二十八第四話 老人が宮中行事で笑いものにされた話

巻28第4話 尾張守□□五節所語 第四 今は昔、□天皇の御代に、□という者がおりました。万年受領で、官位にありつけずうだつのあがらないままだったところ、やっとのことで尾張守に任命されたので、喜びいさんで任地にくだりましたが、尾張国はすたれ...
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