巻二十七(全)

巻二十七第八話 内裏で起こったバラバラ殺人、手足だけが見つかった話

巻27第8話 於内裏松原鬼成人形噉女語 第八 今は昔、小松(光孝)天皇の御世に、武徳殿の松原を若い女三人が連れ立って内裏へ向かって歩いていました。八月十七日の夜だったので、大変明るい月夜でございました。 すると、松の木のもとに男が一...
巻二十八

巻二十八第四話 老人が宮中行事で笑いものにされた話

巻28第4話 尾張守□□五節所語 第四 今は昔、□天皇の御代に、□という者がおりました。万年受領で、官位にありつけずうだつのあがらないままだったところ、やっとのことで尾張守に任命されたので、喜びいさんで任地にくだりましたが、尾張国はすたれ...
巻十七(全)

巻十七第二十話 父の行いによって救われた僧の話

巻17第20話 播磨国公真依地蔵助得活語 第二十 今は昔、播磨の国印南の郡(兵庫県高砂市)歌見の浦というところに、極楽寺という寺がありました。その寺に公真という僧がありました。公真は三尺(約90センチ)の彩色の地蔵菩薩像をつくり、寺に...
巻三十(全)

巻三十第三話 娘とちぎってしまった高僧の話

巻30第3話 近江守娘通浄蔵大徳語 第三 今は昔、近江(滋賀県琵琶湖周辺)の守□□という人がありました。家は豊かで、子が多くあった中に、娘がひとりありました。 まだ少女のうちから、姿かたちが美しく、髪が長く、有様がすばらしかったので、父母...
巻十七(全)

巻十七第十九話 子供のころ遊びでつくった地蔵が助けてくれた話

巻17第19話 三井寺浄照依地蔵助得活語 第十九 今は昔、三井寺(園城寺、滋賀県大津市)に一人の僧がありました。名を浄照といいます。 十一、二歳ぐらい、まだ出家していない子供のころ、同じぐらいの年齢の子と、戯れに僧形の像を刻んで、こ...
巻五(全)

巻五第二十六話 盲目の母象の子が捕らえられた話

巻5第26話 天竺林中盲象為母致孝語 第廿六 今は昔、天竺の林に、目の見えない母象と子象が住んでいました。子象は木の実や果物などを集めたり、清水をくんできたりして、盲目の母象を養っていました。 ある日、ひとりの人が林の中で道を見失い...
巻五(全)

巻五第二十五話 猿と亀のだましあいの話

巻5第25話 亀為猿被謀語 第廿五 今は昔、天竺の海辺に山がありました。一匹の猿が、木の実を食べて暮らしていました。山の近くの海に、亀の夫妻が住んでいました。妻の亀が夫の亀に言いました。「私はあなたの子を妊娠しました。しかし、私は腹に病が...
巻四(全)

巻四第三十一話 王の殺意から逃れた名医の話

巻4第31話 天竺国王服乳成嗔擬殺耆婆語 第卅一 今は昔、インドに国王がありました。心はねじ曲がっていたし、いつもうとうとして、眠ってばかりいました。まるで寝ることが仕事のようでした。 こんな人はそうはいません。大臣や公卿は「これは病だ...
巻二十七(全)

巻二十七第七話 在原業平の女が鬼に食われた話

巻27第7話 在原業平中将女被噉鬼語 第七 今は昔、右近の中将在原業平という人がおりました。大変な女好きで、世に美人がいると聞けば、官人でも人の娘でも見逃さず、全て恋人にしたいと思っている所に、ある人の娘の容姿といい心映えといい、この世の...
巻十七(全)

巻十七第十八話 地獄からよみがえった人の話

巻17第18話 備中国僧阿清衣地蔵助得活語 第十八 今は昔、備中の国窪屋の郡大市の郷(岡山県倉敷市)に古老の僧がありました。名を阿清といいます。俗姓は百済の氏です。阿清は紀寺(きのてら、奈良県にあった寺)の基勝律師の弟子でしたが、現在はそ...
巻五(全)

巻五第二十四話 鶴の忠告を信じず落ちて死んだ亀の話

巻5第24話 亀不信鶴教落地破甲語 第廿四 今は昔、天竺で、旱魃のために水が枯渇し、青い草葉もないときがありました。 池に亀が住んでいました。池の水は失せ、亀は命を失おうとしていました。 ある日、一羽の鶴がこの池に食事のためにやってき...
巻二(全)

巻二第三話 病んで孤独な比丘が救われた話

巻2第3話 仏報病比丘恩給語 第三 今は昔、祇園精舎に一人の比丘(僧)がありました。重い病にかかり、五、六年間、辛苦悩乱しました。悪瘡から膿(うみ)と血が流れて、大小便の臭いも臭く、汚れていました人はこれを汚がって、近寄ろうとはしませんで...
巻二十八

巻二十八第三話 老人が歌会で下劣なふるまいをした話

巻28第3話 円融院御子日参曽祢吉忠語 第三 今は昔、円融院が天皇の位を退きなさってのち、御子の日のお出かけのために、船岡山というところにお出かけになった時、堀川院からお出かけになって、二条通を西に大宮通まで出て、通りを北上していらっしゃ...
巻三十(全)

巻三十第二話 男(平中)が来ないので尼になった女の話

巻30第2話 会平定文女出家語 第二 今は昔、平定文という人がありました。字を平中といいます。たいへんな色好み(女好き)でした。もっとも熱中していたころ、市に出かけました。すこし前まで、女は市で見つけるものだったのです。 ある日、后の宮の...
巻十七(全)

巻十七第十七話 東大寺の僧が生き返った話

巻17第17話 東大寺蔵満依地蔵助得活語 第十七 今は昔、東大寺に一人の僧がありました。名を蔵満といいます。義蔵律師の弟子です。 蔵満が所用あって東大寺から京に上る途上、登昭という人相見として名高い人に出会いました。蔵満はとても喜んで言い...
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