巻十七(全)

巻十七第四十五話 吉祥天女を犯してしまった男の話

巻17第45話 吉祥天女𡓳像奉犯蒙罸語 第四十五 今は昔、聖武天皇の御代に、和泉の国和泉国の郡(大阪府和泉市)の血渟上山寺(ちぬかみのやまでら)に、吉祥天女の像(塑像)がありました。同じころ、信濃の国(長野県)から、縁あってその国に来たひ...
巻十一(全)

巻十一第二十三話 夜の海に光り音を奏でる霊木の話

巻11第23話 建現光寺安置霊仏語 第廿三 今は昔、敏達天皇の御代に、河内国和泉の郡(大阪府和泉市)の前の海の沖(大阪湾)に、楽器の音がきこえました。箏・笛・琴・箜篌(くご)などの音のようでした。雷のとどろきのようでした。また、光がありま...
巻三

巻三第十二話 法を聞くオウムの来世の話

巻3第12話 須達長者家鸚鵡語 第(十二) 今は昔、天竺に須達(スダッタ)長者という長者がいました。仏法を信じ敬い、多くの比丘の檀徒として常に比丘を供養していました。長者の家の中には二羽の鸚鵡がいました。一羽は律提(りつだい)といい、もう...
巻二(全)

巻二第三十五話 猪の頭をもつ異形の天人の話

巻2第35話 天竺異形天人降語 第(卅五) 今は昔、天竺に一人の天人が降りたちました。全身は金色に輝いていましたが、頭は猪の頭でした。不浄の所から生ずるさまざまな生物を求めて食していました。 人々はこの天人を見て、奇異に思い、仏にたずね...
巻二(全)

巻二第三十四話 牛・馬・猪・羊・犬などの頭を備えた不気味な魚の話

巻2第34話 畜生具百頭魚語 第(卅四) 今は昔、天竺で、仏が諸の比丘(僧、弟子)とともに、梨越河(カシミール地方にある川)のほとりを行くことがありました。 その河に人が集まって、魚を捕っていました。網に魚を得たのです。そのは魚は、駝・...
巻六(全)

巻六第三十六話 阿含経を軽んじた新羅の僧の話

巻6第36話 新羅僧愈受持阿含経語 第卅六 今は昔、新羅国(朝鮮半島)に僧がありました。名を僧愈といいます。幼少時にて出家してから、戒めを犯すところはなく、常に浄土のありさまを観相していました。大乗を貴び、小乗を崇めませんでした。阿含の経...
巻二(全)

巻二第三十三話 目も耳も舌もなく生まれた子が財を得た話

巻2第33話 天竺女子不伝父財宝国語 第(卅三) 今は昔、天竺(インド)に国がありました。その国の習いとして、女子は家の財宝を得る権利を持っていませんでした。相続の権利を持っていたのは男子だけでした。もし、その家に男子がなければ(死んでし...
巻二十四(全)

巻二十四第四十三話 紀貫之が死んだ子を悼み歌を詠んだ話

巻24第43話 土佐守紀貫之子死読和歌語 第四十三 今は昔、紀貫之※1という歌人がいました。土佐守になってその国に下っていましたが、やがて任期が終わりました。 貫之には、年の頃七つ八つばかりの男の子※2がいて、かわいらしい子であったので...
巻十七(全)

巻十七第四十四話 美少年に化けて僧に近づいた女の話

巻17第44話 僧依毘沙門助令産金得便語 第四十四 今は昔、比叡の山に僧がありました。やんごとなき学生(がくしょう)でしたが、とても貧しい人でした。裕福な檀家なども持たなかったので、比叡山にはいられなくなって、京に下って、雲林院というとこ...
巻六(全)

巻六第三十五話 さとりを求めて旅する善財童子に救われた男の話

巻6第35話 孫宣徳書写花厳経語 第卅五 今は昔、震旦(中国)の唐の時代、朝散大夫(名誉職の役人)孫宣徳という人がありました。永安県の人です。 因縁があったのでしょう、宣徳は願を発して華厳経を書写しようとしました。しかし、不信ゆえにこの...
巻十一(全)

巻十一第二十二話 伐ろうとすると人が死ぬ古木の話

巻11第22話 推古天皇造元元興寺語 第廿二 今は昔、推古天皇という女帝の御代に、この朝に仏法がさかんになり、堂塔を造る人も世に多くありました。天皇も、銅製の丈六(一丈六尺、約4.85メートル。仏像にもっとも適当とされる大きさ)の釈迦の像...
巻二(全)

巻二第三十二話 妻子と財産を捨て出家して臂を失った大臣の話

巻2第32話 舎衛国大臣師質語 第(卅二) 今は昔、舎利弗(サーリプッタ)尊者は、常に智恵の眼をもって衆生(人々)を見て、得度すべき者(出家して修行すべき者)を見きわめ、得度させていました。 そのころ、舎衛国(コーサラ国)に波斯匿王(プ...
巻二十四(全)

巻二十四第四十二話 美しい貝に思いを託した話

巻24第42話 朱雀院女御失給後女房読和歌語 第四十二 今は昔、朱雀院の女御(慶子)と申し上げる方は、小野宮太政大臣(藤原実頼)の御娘であります。 この女御は、はかなくお亡くなりになってしまいました。 ところで、この女御のお側にお仕え...
巻二十(全)

巻二十第四十四話 下毛野敦行、自邸の門より隣人の死棺を出す

巻20第44話 下毛野敦行従我門出死人語 第四十四 今は昔、右近将監(うこんのしょうげん・右近衛府の三等官)下毛野敦行(しもつけののあつゆき)という近衛舎人がいました。 若いころから人望のあった者です。 容貌・人品・風采・人柄...
巻二十(全)

巻二十第四十三話 若い甥のために祈祷しなかった左大将の話

巻20第43話 依勘文左右大将可慎枇杷大臣不慎語 第四十三 今は昔、朱雀院(朱雀天皇)の御代、天慶(938-947)のころ、天文博士が「月が大将の星を犯す」という勘文を奉ったことがありました。このことによって、左右の近衛大将は、重く慎しむ...
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