巻二十四(全)

巻二十四第四十六話 荒れ果てた河原院で詠んだ歌

巻24第46話 於河原院歌読共来読和歌語 第四十六 今は昔、河原院(かわらのいん)には、宇多法皇が住んでおられましたが、崩御されたのちには、住む人もなく、院の中は荒れるにまかせていました。 紀貫之(きのつらゆき)が土佐国から上京し、ここ...
巻十七(全)

巻十七第四十九話 光を放つ執金剛神像の話

巻17第49話 金鷲優婆塞修行執金剛神語 第四十九 今は昔、聖武天皇の御代、奈良の都の東の山に、ひとつの山寺がありました。その山寺に一人の優婆塞(うばそく、在家信者または出家してない修行者)がありました。名を金就といいます。この優婆塞が山...
巻六(全)

巻六第四十四話 翼が生えて極楽に飛んだ僧の話

巻6第44話 震旦僧感持観無量寿経阿弥陀経語 第四十四 今は昔、震旦(中国)の并州に僧がありました。名を僧感といいます。 心を発し、観無量寿経と阿弥陀経を読誦することを業として、長い月日を過ごしました。 ある日、夢を見ました。 「わ...
巻二十六(全)

巻二十六第十一話 白い犬が絹糸をつむいだ話

巻26第11話 参河国始犬頭糸語 第十一 今は昔、参河国(三河国、愛知県東部)に郡司がありました。妻を二人持っていて、それぞれに蚕養(こがひ)をさせて、糸をつくっていました。 ところが、本妻の蚕が、どういうことでしょうか、みな死んでしま...
巻二十六(全)

巻二十六第十話 無人島で夫婦となった兄妹の話

巻26第10話 土佐国妹兄行住不知島語 第十 今は昔、土佐国幡多郡(高知県幡多郡)に住む下衆(身分の低い者)がありました。自分が住む浦ではなく、他の地の浦に田を作っていました。自分が住む浦には種を蒔き、苗代をつくります。苗が植えられる大き...
巻二十六(全)

巻二十六第九話 巨大ムカデと大蛇が戦う話

巻26第9話 加賀国諍蛇蜈島行人助蛇住島語 第九 今は昔、加賀国(石川県南部)の下衆(身分の低い者)が七人、徒党を組んで常に海に出ていました。釣りを好んで業として、七人がひとつの船に乗りこんで漁に出て、長いこと過ごしていました。この者たち...
巻二十六(全)

巻二十六第八話④ 神になった男(生贄になった男④)

(③より続く) 巻26第8話 飛騨国猿神止生贄語 第八 生贄を出した家の家主は、「私が出した生贄に問題があったのだろうか」と冷静ではいられず、怖ろしく思っていました。生贄の男の妻は思いました。 「夫は刀を隠して持っていった。このように...
巻十一(全)

巻十一第三十話 大友御子が九死に一生を得て菩薩を彫った話(笠置寺磨崖仏の由来)

巻11第30話 天智天皇御子始笠置寺語 第三十 今は昔、天智天皇の御代、皇子(大友御子、のちの弘文天皇)がありました。智恵ぶかく、才賢い人でした。文の道を好みました。漢詩と賦をつくることは、この皇子からこの国に広まったとされています。また...
巻三

巻三第十四話 人前に出せないほど醜い姫の話

巻3第14話 波斯匿王娘金剛醜女語 第(十四) 今は昔、天竺(インド)の舎衛国(コーサラ国、祇園精舎がある)に波斯匿王(プラセーナジット王)という王がいました。妃は末利夫人(マッリカー夫人)といい、その容姿の美しさは、十六の大国(インドの...
巻六(全)

巻六第四十三話 浄土教の祖・曇鸞大師の話

巻6第43話 震旦曇鸞焼仙経生浄土語 第四十三 今は昔、震旦(中国)の斉の代に僧がありました。名を曇鸞といいます。震旦の仙経(不老不死を説いた道教の経典)十巻を伝え得て、これを見て、「長生不死の法はこれに勝るものはない」と深く思い、閑かな...
巻十四

巻十四第三話 蛇になった女と焼き殺された男の話(安珍と清姫の物語)

巻14第3話 紀伊国道成寺僧写法花救蛇語 第三 今は昔、熊野に向かう二人の僧がありました。一人は老僧、もう一人は若く、容姿端麗でした。牟婁(むろ)の郡(和歌山県)で、ある家に泊まりました。 家主は若い寡婦...
巻十七(全)

巻十七第四十八話 妙見菩薩が盗まれた絹を取り戻した話

巻17第48話 依妙見助得被盗絹語 第四十八 今は昔、紀伊の国の安諦の郡(和歌山県有田川町)に私部寺(さきいべでら)という寺がありました。その寺の前に、富裕な家がありました。その家に盗人が入り、絹十疋を盗まれました。誰が盗んだのかわかりま...
巻六(全)

巻六第四十二話 義浄三蔵と武則天の話

巻6第42話 義浄三蔵訳最勝王経語 第四十二 今は昔、震旦(中国)に則天皇后(武則天・則天武后)という女帝がいらっしゃいました。仏記を受け、深く仏法を信じ、広く衆生(民)をあわれみました。 そのころ、義浄三蔵という聖人があり...
巻二十六(全)

巻二十六第八話③ 返り討ちにあった猿神(生贄になった男③)

(②より続く) 巻26第8話 飛騨国猿神止生贄語 第八 祭の七日前になりました。この家は注連(しめなわ)をめぐらせました。男にも精進潔斎させました。村の他の家々も注連を引き、慎しんでいました。妻は、「夫とともにいられるのは、あと何日か」...
巻十一(全)

巻十一第二十九話 天智天皇が供養のために指を切り落とした話

巻11第29話 天智天皇建志賀寺語 第廿九 今は昔、天智天皇が近江の国志賀郡(滋賀県大津市)粟津の宮(近江大津宮)にいらっしゃったとき、寺を建てる願を立てました。「建てるべき地をお示しください」と祈り願った夜の夢に、僧があらわれて告げまし...
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