巻二十(全)

巻二十第四十二話 仙人となって空を飛べるようになった女の話

巻20第42話 女人依心風流得感応成仙語 第四十二 今は昔、大和国宇陀郡(奈良県宇陀市)に住む女人がありました。常に心に風流を宿し、清廉で高潔な心を持っていました。七人の子の親となりましたが、貧しく、食物がありませんでした。そのため、子ど...
巻二十四(全)

巻二十四第四十一話 皇を慕う后の恋の歌

巻24第41話 一条院失給後上東門院読和歌語 今は昔、一条院が崩御されたのち、後一条院がまだ幼少でおわしたとき、かたわらにあった撫子の花を無心に摘み取られたのを母后・上東門院(じょうとうもんいん・藤原彰子)がご覧になって、こうお詠みになら...
巻三

巻三第十一話 竜の娘を妻とした釈迦族の男の話

巻3第11話 釈種成竜王聟語 第(十) 今は昔、天竺では四姓のうちの刹帝利(クシャトリヤ)に属するものが国王となりました。この階級以外に国王になる家柄はありません。その中で釈種というのは釈迦如来の御一族のことをいいました。仏の御一族という...
巻六(全)

巻六第三十四話 地獄で蓮華蔵世界に生まれた男の話

巻六第三十四話 地獄で蓮華蔵世界に生まれた男の話 巻6第34話 震旦空観寺沙弥観花蔵世界得活語 第卅四 今は昔、震旦(中国)の空観寺という寺に、一人の沙弥(小僧)がありました。名を定生といいます。沙弥でありながら、僧法を犯していましたし...
巻二十(全)

巻二十第四十一話 民を思い行幸を中止した中納言の話

巻20第41話 高市中納言依正直感神語 第四十一 今は昔、持統天皇という女帝の御代に、中納言大神の高市麿(三輪高市麻呂)という人がありました。まっすぐな心をもち、智恵を備えていました。漢籍をまなび、すべての道に明らかでした。天皇はこの人に...
巻二十四(全)

巻二十四第四十話 円融天皇の葬送の歌

巻24第40話 円融院御葬送夜朝光卿読和歌語 今は昔、円融法皇が崩御なさって、紫野にご葬送申し上げましたが、先年、この地に子(ね)の日の行幸があったことなど思い出して、人びとが深い悲しみに打たれているとき、閑院左大将(かんいんのさだいしょ...
巻二十(全)

巻二十第四十話 軽蔑し馬から下りずに施しをした話

巻20第40話 義紹院不知化人被返施悔語 第四十 今は昔、義紹院という僧がありました。元興寺(奈良県奈良市)のやんごとなき学生(がくしょう)でした。 あるとき、京から元興寺に行くことがありました。冬だったのでとても寒く、泉川原(泉川、奈...
巻六(全)

巻六第三十三話 華厳経の偈をとなえて蘇生した男の話

巻6第33話 震旦王氏誦華厳経偈得活語 第卅三 今は昔、震旦(中国)の京師(けいし、都)に人がありました。姓は王氏、戒律を守らず、善を修することもありませんでした。 文明元年(684年)王氏は病にかかり死にました。しかし、左右の脇は暖か...
巻二十(全)

巻二十第三十九話 川辺の聖人にやりこめられた話

巻20第39話 清滝河奥聖人成慢悔語 第卅九 今は昔、清滝河(清滝川)の奥に庵をつくり、長く修行をした僧がありました。「水瓶に水を入れたい」と思うときは、水瓶を飛ばして、川水をくませていました。 「これほどの行人はないだろう」と、思うと...
巻十一(全)

巻十一第二十一話 聖徳太子が四天王寺を建てた話

巻11第21話 聖徳太子建天王寺語 第廿一 今は昔、聖徳太子はこの国に生まれ、「仏法を弘めて、この国の人を利益しよう」と考え、伯父である敏達天皇の御代にそれを進言して、国の内に仏法を崇めて、堂塔を造り、他国より来た僧に帰依するようになりま...
巻二十四(全)

巻二十四第三十九話 藤原義孝、死んだ後に歌を詠む

巻24第39話 藤原義孝朝臣死後読和歌語 今は昔、右近少将・藤原義孝(ふじわのよしたか)という人がいました。 この人は、一条の摂政殿(藤原伊尹)の御子であります。 容貌・人柄をはじめ、気立ても才能もすべて人にすぐれていました。 また...
巻二十四(全)

巻二十四第三十八話 並はずれた歌人・藤原道信

巻24第38話 藤原道信朝臣送父読和歌語 第卅八 今は昔、左近の中将・藤原道信(ふじわらのみちのぶ)という人がいました。 法住寺(ほうじゅうじ)の為光(ためみつ)の大臣(おとど)の子で、一条天皇の御代の殿上人であります。 容貌・人品を...
巻六(全)

巻六第三十二話 天に生まれることより蓮華蔵世界への転生を望んだ僧の話

巻6第32話 震旦僧霊幹講花厳経語 第卅二 今は昔、震旦(中国)の隋の時代、一人の僧がありました。名を霊幹といいます。常に華厳経を講じていました。遠方の人も近在の人も、多くの人がやってきて、霊幹の講義を聞いていました。 開皇十七年(59...
巻十一(全)

巻十一第二十話 聖徳太子が法隆寺を築いた話(欠話)

巻11第20話 聖徳太子建法隆寺語 第二十(欠文) 【解説】草野真一 『今昔物語集』は聖徳太子を日本仏教の祖として描いている。聖徳太子が築いたとされる寺院はいくつもあるが、法隆寺をその代表とすることに異論がある者はないだろう。飛鳥の聖徳太...
巻十一(全)

巻十一第十九話 光明皇后が法華寺を尼寺とした話(欠話)

巻11第19話 光明皇后建法華寺為尼寺語 第十九(欠文) 【解説】 草野真一 光明皇后はさまざまな芸能・映画・ドラマ・マンガなどに描かれた人物である。もっとも有名なものは千人の病者の垢を洗い落とすことを発願した話だろう。最後の千人目に重症...
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