巻二十五(全)

巻二十五第十話 主君でない者に殺人を命じられた平貞道の話

巻25第10話 依頼信言平貞道切人頭語 今は昔、源頼光朝臣(みなもとのよりみつあそん)の家に多くの客が集まって酒宴をしていましたが、その中に、弟の頼信朝臣(よりのぶあそん)も来ていました。 その頼光朝臣の郎等に、平貞道(たいらのさだ...
巻二十(全)

巻二十第二十八話 兎を捕らえ皮をはぎ殺した男の話

巻20第28話 大和国人捕菟感現報語 第廿八 今は昔、大和国(奈良県)□郡に住む人がありました。荒々しい心をもち、あわれみの心はありませんでした。好んで昼夜に生命を殺し、それを仕事にしていました。 あるとき、この人は野で兎をとらえて、生き...
巻二十六(全)

巻二十六第五話② 継母の陰謀(埋められた児の話②)

巻26第5話 陸奥国府官大夫介子語 第五 (①より続く) 夫はこれを聞くと、鼻で笑って言いました。 「おまえは、さも難しいところであり、大事なことであるように言うなあ。私にまかせておけ。御前(継母)さえ許していただければ、誰がした...
巻十一(全)

巻十一第五話 優れた僧・道慈と経論を発見した神叡の話

巻11第5話 道慈亙唐伝三論帰来神叡在朝試語 第五 今は昔、聖武天皇の御代に、道慈・神叡という二人の僧がありました。 道慈は大和国の添下の郡(奈良県生駒市)の人、俗姓は額田の氏です。心智り広く、法の道を学ぶに明るく、法を深く学び伝えるため...
巻六(全)

巻六第十三話 刺された男が縫いつけのある仏に助けられた話

巻6第13話 震旦李大安依仏助被害得活 第十三 今は昔、震旦の隴西に、李大安という人がありました。工部尚書(唐の役人、長官)大亮という人の兄です。武徳年間(西暦616~626、唐の時代)に、弟の大亮は、越州の総官を任じられました。兄の大安...
巻十七(全)

巻十七第三十話 予言どおりに縁日に死んだ僧の話

巻17第30話 下野国僧依地蔵助知死期語 第三十 今は昔、下野国(栃木県)に薬師寺という寺がありました。戒壇(解説参照)の置かれた寺で、とてもありがたい寺でした。その寺に一人の堂童子の僧があり、名を蔵縁と申しました。その僧はずっと地蔵菩薩...
巻二十九(全)

巻二十九第十八話 羅城門の老婆の話(芥川龍之介『羅生門』元話)

巻29第18話 羅城門登上層見死人盗人語 第十八 今は昔、摂津の国(大阪府)から、盗みをするために京に入ってきた男がありました。 羅城門に至りましたが、日が暮れる前だったので、まだ朱雀大路(京のメインストリート)の方に向かっていく人が多く...
巻二十九(全)

巻二十九第十七話 大がかりな計略で鐘を盗み出した窃盗団の話

巻29第17話 摂津国来小屋寺盗鐘語 第十七 今は昔、摂津の国(大阪府・兵庫県)□の郡に小屋寺(こやでら)という寺がありました。その寺に年が八十歳ほどはあろうかと見える法師がやって来て、その寺の住職に会って言いました。「私は西国から京の方...
巻二十九(全)

巻二十九第十六話 女房の正体が盗賊団の首領だった話(欠話)

巻29第16話 或所女房以盗為業被見顕語 第十六(欠文) 【解説】 松元智宏 標題のみにとどまっており、本文欠話。 『古今著聞集』十二巻第四百三十三話に上臈女房が盗賊団の首領であったことが露見して逮捕された話があり、本話と同筋と考えられて...
巻二(全)

巻二第十六話 一里を芳香で満たす男の話

巻2第16話 天竺依焼香得口香語 第十六 今は昔、天竺の辺土(田舎)に住む人がありました。世に並ぶ者のない美しく端正な女を妻として、年来を過ごしていました。ある日、その国の王は身分の上下を問わず、ただ端正美麗の女を求めて后としようと考えま...
巻六(全)

巻六第十二話 生き返った僧が蓮の葉を食べる話

巻6第12話 震旦疑観寺法慶依造釈迦像得活語 第十二 今は昔、震旦に疑観寺という寺がありました。その寺に、法慶という僧がありました。開皇三年(西暦583年)、法慶は夾紵(乾漆造)の釈迦の立像をつくりました。高さは一丈六尺(約4.85メート...
巻二十四(全)

巻二十四第三十一話 伊勢の御息所、求めに応じて歌を詠む

巻24第31話 延喜御屏風伊勢御息所読和歌語 第卅一 今は昔、醍醐天皇が皇子の御袴着(おんはかまぎ・男子三歳のとき、袴をつける儀)の式に用いる御屏風を作らせなさってその色紙形に和歌を書かせるため、歌人たちに、 「おのおの、和歌を詠んで差...
巻二十五(全)

巻二十五第九話 源頼信、平忠常の乱を鎮定する

巻25第9話 源頼信朝臣責平忠恒語 第九 今は昔、河内守(かわちのかみ・現在の大阪府の東部)源頼信朝臣(みなもとのよりのぶのあそん)という者がいました。これは多田満仲入道(ただのみつなかにゅうどう)という武人の三男であります。武道について...
巻二十(全)

巻二十第二十七話 長屋王の怨霊の話

巻20第27話 長屋親王罸沙弥感現報語 第廿七 今は昔、天平元年(神亀六年)二月八日(西暦729年)、聖武天皇は元興寺において大きな法会をひらき、三宝(仏法僧)を供養しました。太政大臣(実際は左大臣)の長屋の親王という人が勅を受け、諸僧を...
巻十一(全)

巻十一第四話 入唐して三蔵法師の弟子となり唯識をひろめた道照の話

巻11第4話 道照和尚亙唐伝法相還来語 第四 今は昔、本朝、天智天皇の御代に、道照和尚という聖人がいらっしゃいました。俗姓は丹氏、河内の国(大阪府)の人です。幼くして出家して、元興寺の僧となりました。智恵は深く心はまっすぐでした。また、道...
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