巻二十八

巻二十八第二十七話 伊豆守小野五友の目代の話

巻28第27話 伊豆守小野五友目代語 第廿七 今は昔、小野五友(おののいつとも・正しくは、小野五倫)という者がいました。長年、外記(げき)を勤めた功労で伊豆守(いずのかみ)になりました。 これが伊豆守として任国にいたときのこと、あいにく目...
巻二十九(全)

巻二十九第十五話 糸を盗んだ検非違使(警察官)の話

巻29第15話 検非違使盗糸被見顕語 第十五 今は昔、ある夏の頃であります。検非違使が大勢下京(京都市下京区)辺りに行って、盗人の逮捕に当たっておりました折に、盗人を捕らえて縛りつけましたので、もはや帰るべきであるのに、□□(欠字)という...
巻二十五(全)

巻二十五第八話 源頼親、清原致信を討つ(欠話)

巻25第8話 源頼親朝臣令罸清原□□語 第八(欠文) 【解説】 柳瀬照美 本話は、表題だけをとどめる本文欠話。 表題から推測すると、寛仁元年(1017)3月8日、源頼親(みなもとのよりちか)が郎等に命じて、前大宰少監・清原致信(きよはらのむ...
巻十七(全)

巻十七第二十九話 地蔵尼君と呼ばれた女の話

巻17第29話 陸奥国女人依地蔵助得活語 第廿九 今は昔、陸奥国(東北地方)に恵日寺という寺がありました。入唐した興福寺の僧、得一菩薩が建てた寺です。その寺のわきに尼がありました。平の将行という人の第三の娘です。この尼は出家する前、とても...
巻六(全)

巻六第十一話 兄にわずかな協力をしたために救われた地獄の罪人の話

巻6第11話 震旦唐虞安良兄依造釈迦像得活語 第十一 今は昔、震旦の唐の時代、幽州の漢県(漁陽県)に、虞(ぐ)の安良いう人がありました。字を族といいます。殺生を仕事として半生を過ごし、殺した生類の数は甚だ多く、数えることもできないほどでし...
巻二十五(全)

巻二十五第七話 藤原保昌が盗人の袴垂に衣を与えた話

巻25第7話 藤原保昌朝臣値盗人袴垂語 今は昔、世に袴垂(はかまだれ)というたいそうな盗賊の大親分がいました。肝っ玉が太く、力強く、足早く、腕っぷしすぐれ、頭も切れて、肩を並べる者のない男でありました。隙をうかがっては、多くの人びとの物を...
巻二十五(全)

巻二十五第六話 源頼光、堂上の狐を射る

巻25第6話 春宮大進源頼光朝臣射狐語 第六 今は昔、三条天皇が皇太子であられた頃のことです。東三条殿(母方の祖父・藤原兼家の邸宅)においでになったとき、その寝殿の南面を春宮(とうぐう・皇太子)が歩いて行かれたところ、西の透渡殿(すきわた...
巻二十九(全)

巻二十九第十四話 闇に響く女の泣き声の話

巻29第14話 九条堀河住女殺夫哭語 第十四 今は昔、延喜(えんぎ:醍醐天皇)の御代のこと、天皇が夜、清涼殿※1の御寝所においでになられました時のことでございます。にわかに蔵人※2をお召しになられたので、蔵人が一人参上したところ、天皇が、...
巻二十九(全)

巻二十九第十三話 妻による夫殺害が露見した話

巻29第13話 民部大夫則助家来盗人告殺害人語 第十三 今は昔、民部の大夫(みんぶのだいふ)※1□□(欠字。姓不明)の則助という者がいました。ある日、終日外出していて夕方に家に帰ってきたところ、車宿(くるまやどり)※2の片隅から一人の男が...
巻二十九(全)

巻二十九第十二話 盗賊の密談を聞き家財道具を預けた話

巻29第12話 筑後前司源忠理家入盗人語 第十二 今は昔、大和の守(やまとのかみ)藤原親任(ふじわらのちかとう)という人がいました。その人の舅に筑後の前司(ちくごのぜんじ)源忠理(みなもとのただまさ)という人がいました。賢くて万事に通じ、...
巻二十九(全)

巻二十九第十一話 瓜を盗み食いした子を勘当した話

巻29第11話 幼児盗瓜蒙父不孝語 第十一 今は昔、□□(姓名欠字)という者がいました。ある夏の頃、良い瓜を手に入れましたので、「これは珍しいものだから、夕方帰ってきてから贈り物にしよう」と言って、十個ばかりを厨子(ずし)※1にしまって、...
巻二十九(全)

巻二十九第十話 伯耆の国府の蔵に入った盗人が殺される話

巻29第10話 伯耆国府蔵入盗人被殺語 第十 今は昔、伯耆守(ほうきのかみ・現在の鳥取県中西部の国司)橘経国(たちばなのつねくに)という人がいました。この人が伯耆守であった当時、世の中がひどい凶作で、まったく食べる物のない年がありました。...
巻六(全)

巻六第十話 真言を伝えるため震旦から天竺に戻りふたたび震旦に入った僧の話

巻6第10話 仏陀波利尊勝真言渡震旦語 第十 今は昔、北天竺の罽賓国(かひんこく、カブール。カシミール説もあり)に、仏陀波利(ぶっだはり)という聖人がありました。唐では覚護と呼ばれました。心を発して道を求めた人です。 文殊が清涼山(五台山...
巻十一(全)

巻十一第三話 役行者が鬼神をつかって山に橋をかけた話

巻11第3話 役優婆塞誦持呪駈鬼神語 第三 今は昔、役(えん)の優婆塞(うばそく、在家信者)という聖人がありました。大和国葛上の郡茅原の村(奈良県御所市)の人です。俗姓は賀茂、役の氏でした。年来、葛木の山に住み、藤の皮を以て衣とし、松の葉を...
巻三

巻三第二話 文殊が人間界に生まれた話

巻3第2話 文殊生給人界語 第二  今は昔、文殊という方は、中天竺は舎衛国(コーサラ国、祇園精舎がある)の多羅村にいる梵徳婆羅門という人の子でした。母の右脇からお生まれになり、お生まれになったときにはその家も門も蓮華につつまれました。お体...
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